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青森県の三村知事が香港に 好調の食と観光をトップセールス

メディアや旅行会社なども訪問し、「GO!JAPAN Travel」ではタレントのRieさんと

メディアや旅行会社なども訪問し、「GO!JAPAN Travel」ではタレントのRieさんと

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 県別に見ても香港からの観光客数、物産の輸出が著しく成長を見せる青森県は7月9日~11日の3日間、三村申吾知事がトップセールスを行った。

香港でも注文が着実に伸びている「トゲクリガニ」

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 香港からの観光客数は2019年1月~4月の速報値で昨年同期比の2000人以上増加となる8660人を数え、現在東北6県の中でも宮城県を上回り1位となっている。青森には800キロの海岸線があり、それぞれのエリアで楽しむことができる食にバラエティーの豊かさがあること、象徴的な「ねぶた祭」の画像や動画が東北関係の商品に入っていることなどからも香港人にも認知され、注目も高い。物産に関しても前年比50%を超える勢いを見せる。リンゴの輸出だけでなくバラエティー豊かな食材が香港に輸出されていることが背景にある。

 香港の青衣のショッピングモール「マリタイムスクエア」にある「天丼てんや」はかねて、青森県産米を採用しているが、現在は「青森祭」と題し、青森のホタテ、ちくわ、ゴボウ、のりの天ぷらが載った「青森天丼」(88香港ドル)を提供している。30ドル追加で、そばと小鉢も付くが、そばの上には青森の長芋、小鉢には青森のイカや生でも食べることができる甘みの強いトウモロコシ「嶽きみ」を添えたセットも用意した。「青森祭」のオープニングに参列した三村知事は、参加したメディアに向け自らマイクを手に青森食材への感想を直接インタビューしたり、今年県内で2粒入りの小型化粧箱で販売し、来年以降海外に向けて正式に販売を予定する青森県独自のさくらんぼ新品種「ジュノハート」を紹介したりした。

 10日夜には香港の中華シェフを集めた青森食材で作る中華の試食会も「富嘉閣」で開催。長芋は魚と一緒に「醒胃淮山魚湯」と呼ぶスープに入れ、酒漬けにした小カブは「三酒醉小蕪菁」という名前で提供。ホタテの貝柱はヘチマと煮込んだり、ナマコのスープの香り付けにしたりして、ワカサギを揚げた「三葱豆●爆西太公魚」も好評だった。一昨年よりダイオキシン問題で香港から姿を消したり、数量が減ったりした中国産の上海ガニに代わるカニと期待される「モクズガニ」もシェフの間では注目されているが、今回は「トゲクリガニ」のカニみそと青森の日本酒「八仙」を合わせシェフたちは楽しんでいた。白身魚も2種類を用意。マダイは唐辛子と塩で自然発酵した白菜を組み合わせ、ヒラメはゴーヤみそと組み合わせた。果物にはリンゴに隠れつつも、「千両」などで香港でもデザートメニューして実績もあるメロンにも注目が集まっていた。

 「お客さまにとって何が必要か」「突き抜けたぐらいのアイデアが必要」と口にする三村知事は、旅行会社やメディアなどを訪問し、新幹線、フェリー、空港を組み合わせた「立体観光」で、新幹線で青森に入り、青森空港から帰国するといったルートを組むことができるようにし、さらには北海道新幹線開業を機に、北海道から観光客を引っ張ってこようとしている秘策を改めて説明した。今年から、犬と一緒に旅をすることができる旅行会社を立ち上げた「GO!JAPAN」では、多くの犬に囲まれながら、「人も犬も青森県でお待ちしている」とメッセージを寄せたほか、香港大手マキシム社が最初に共同プロモーションを行った自治体として、秋に向けて開催予定の「青森フェア」に向けてのあいさつに臨むなど精力的に活動した。

●=豆へんに支。

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