香港仔にすし店「鮨政」-日本の米・食材使い日本並のサービスめざす

日本産のものを使い、リーズナブルに提供する

日本産のものを使い、リーズナブルに提供する

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 すし店が飽和状態の香港で、香港島の南側の香港仔(アバディーン)に9月27日、日本の米を使い日本から直送したネタを使ってカジュアルにすしを提供する「鮨政」(No142.Aberdeen Main Road)がオープンした。

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 アバディーンはもともと漁師の街。海上レストラン「ジャンボ キングダム」付近は観光客も訪れるが、それ以外のエリアで観光客や日本人に会う機会は少ない。昔から香港人が多く住み、香港島南側にある街の中でも大変にぎわう場所として知られる。

 一方、飲食店の数は他の地域と比べると少なく、すし店に至っては同店オープン以前は、香港で50店以上を展開する大規模チェーン「元気寿司」と地元香港人経営の店しかなかった。しかし、近くの黄竹坑には香港のアパレル大手「I.T」「JOYCE」がオフィスを置くなど、オフィスビルや工業ビルが立ち並ぶ。オープン後、こうしたエリアから10分以上歩いて来店する客もいるという。

 白を基調とした店内には約45席を用意。高級店でも回転ずし店でもなく、すしカウンターの周りにはボックス席を多く用意するなどファミリー層も意識する。すしは握り単品が18香港ドル~55香港ドル。盛り合わせは230香港ドル~330香港ドル。ランチの「政寿司セット」は、すし6貫と手巻きに、うどんや茶わん蒸しが付き68香港ドル。10貫の「特上政寿司セット」は118香港ドル。

 香港で、回転ずし店から高級店まで、さまざまなすし店で経験を積んだ林田孝志さんがカウンターに立ち、フロアも日本人や日本語が話せるスタッフで構成するなど、スタッフ同士では日本語が飛び交う。「日本の米を使い、日本の食材を使って繁華街よりは安い価格で提供する。そして何よりも日本並みサービスが提供できるような店になっていければ」とマネジャーのエルシー・チョウさん。

 不動産の高騰に嘆く経営者が多い香港で、「この地域の賃料は銅鑼湾の約半分」だといい、街並みも10年以上前の銅鑼湾の様子を感じさせる。エルシーさんは「20年以上この地区に住んできたから、ここは大好きな街。この店で頑張っていきたい」と日本語で話す。現在、リカーライセンスを申請中という。

 営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~23時。

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