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香港政府、飲食店に追跡アプリ「安心出行」掲示を義務化 学校の対面授業も年内ほぼ停止を決定

連日感染者の数が増えている香港

連日感染者の数が増えている香港

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 香港政府は11月24日、11月26日~12月2日の1週間の新型コロナウイルスの方策について発表した。第4波の広がりが大きく、飲食店では追跡アプリ「安心出行(LeaveHomeSafe)」のQRコードの店頭掲示を義務付け、バーの閉鎖など厳しい措置を打ち出した。

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 29日現在、香港の累計感染者数は6239人、死亡者は109人、回復者5340人、新規感染者は115人。11月20日から28日までの感染者推移を見ると26、43、68、73、80、85、81、91、84人と明らかに第4波が分かる推移で動いている。ダンスホールでの大規模なクラスターが発生したほか、ミシュランを獲得したイタリアンレストランでも似たような事例が発生ため、香港政府は、関係者は強制的に検査を受ける公告を発令した。

 感染対策は、公衆での集まりを制限する「限聚令」については最大4人、公共の場や公共交通機関でのマスク着用義務は継続する。レストランの店内飲食の禁止は午前零時~4時59分(テークアウトは可能)、1卓当たり人数はレストランが4人、収容人数の50%、テーブルの距離を1.5メートル離すこと、検温、消毒、飲食時以外のマスク着用義務、ライブパフォーマンスとダンス禁止について変更はない。ただし、宴会は最大で40人までに制限。一方、バー、浴場、パブ、ナイトクラブは営業停止となり、パーティールームも継続して閉鎖する。

 ステイケーションに関連して、今回の措置から正式に規制対象カテゴリーとして加わった「ホテル・ゲストハウス」では、飲食時、浴室、ゲストはマスクの着用義務、施設内にある全ての家具と客がチェックアウトした後の客室内にある設備や備品、リネン類を消毒しなければならない。通常のゲストルームは1室4人まで、2ベッドルーム以上のスイートは8人まで、ホテル隔離中の人物の隔離を徹底しなければならない。会議室は収容人数75%まで、ソーシャルディスタンスの徹底、ホテル内の浴室・サウナの閉鎖、ホテル内にある宴会場でのライブパフォーマンスとダンス禁止も明示した。強制検疫を受け入れているホテルでの、強制検疫者への訪問の禁止は継続される。

 レストラン、遊戯施設、フィットネスクラブ、娯楽施設、映画館、美容院およびマッサージ、クラブハウス、カラオケ、麻雀、体育施設、スイミングプール、ホテルなどは12月2日までの「安心出行」の登記・申請を行い、発行されるQRコードを取得。取得後2日以内に入り口と店内の客が目に付く場所にQRコードを掲示しなければならない。

 これに先立ち、香港政府は11月23日、新型コロナウイルスの陽性者となった被雇用者や自営業者5,000香港ドルの手当てを支給することを決めた。香港最大のイベントの一つ「香港書展(Hong Kong Book Fair)」は夏の開催を12月16日~22日に延期して開催予定だったが、第4波の襲来で2021年7月に再延期が決まった。中国銀行(香港)は11月26日、香港上海?豊銀行(HSBC)は11月27日から、一部の支店を除き営業時間を1時間短縮。両行共平日は9時~16時となる。土曜の営業時間は、中国銀行(香港)=9時~12時、HSBC=9時~13時。

 上気道感染/呼吸器感染症の影響で全ての幼稚園と幼児中心(Chile Care Centre)は11月14日~27日、対面授業を停止することを決め、オンラインの授業に切り替えていた。さらにその措置を小学校1~3年にも拡大し、12月6日まで対面授業の禁止を決めていたが、第4波の感染拡大が深刻になった状況を受け29日、対面授業禁止の措置を幼稚園と小中学校に拡大することを決めた。クリスマス休暇開始まで適用とする。

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