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香港のマンダリンホテル最上階に居酒屋テーマの和食ダイニング「ジ・オーブリー」

香港のマンダリンオリエンタルの最上階に和食店が登場

香港のマンダリンオリエンタルの最上階に和食店が登場

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 香港の5つ星ホテル「マンダリン オリエンタル香港」の最上階に2月17日、外国人から見る日本の居酒屋文化を取り入れた和食店「ジ・オーブリー(The Aubrey)」( 5 Connaught Road Central, Hong KongTEL 2825 4001がオープンした。飲食集団「マキシマルコンセプツ」とマンダリンオリエンタルの共同プロジェクトで、昨年最上階で営業していた「Pierre」と「M Bar」などを閉店した後のリニューアルプロジェクトの一環。

ハイボールや焼酎を使ったカクテルも豊富に

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 香港のローカルゲストだけでなく、世界各国からのゲストのために、銀座の日本の居酒屋の雰囲気を取り入れたという同店のインテリアは、19世紀の西洋美術に影響を与えた「ジャポニズム」を再現したものだという。世界中のオークションで集めた浮世絵や日本美術のコレクションのほか、ジャポニズム運動の影響を受けた油絵や初版本なども保有する。陶器は全て現代日本のアーティストがデザインしたもの。
日本食材と伝統的な調理技術を用い、日本の文化に触れることができる空間に仕上げた。3つの個性あるバーをはじめ、14人用の個室ダイニングルーム、ラウンジなど合わせて102人を収容できる。ジャパニズムに興味を持っていた19世紀のヨーロッパの美術品コレクターの家をイメージし、「キッチン」「応接室」「キュリオルーム」「ダイニングルーム」などの要素をデザインしている。

 「ジ・オーブリー」のバープログラムを率いるチームは、元オットー・エ・メゾ・ボンバーナ(Otto e Mezzo Bombana)のバーマネジャーで、香港やインドで有名なドリンクのプロとして活躍しているデベンダー・セーガル(Devender Sehgal)さん。3つのバーのうちの1つ目の「ザ・メイン・バー」では、デベンダーさんのチームが「焼酎」に注目し、ハイボールとチューハイのカクテルを中心に、シグネチャー・カクテル・メニュー、日本の食材を使った季節限定のカクテル3種ずつをローテーションで提供する。例えば芋焼酎や米焼酎とハーブ香る「フェルネット」、バナナ、シャンパンを組み合わせた「Champagne & Banana(シャンパン&バナナ)」(180香港ドル)や、ジャパニーズクラフトジン「ROKU」、シトラス、カモミール、カルダモンで作る「Queen’s Gimlet(クイーンズギムレット)」(160香港ドル)などをラインアップする。

 2つ目のバーは4人用の「お任せカクテルバー」で、バーテンダーが常駐し、日本のスピリッツやフレーバーを使ったユニークな「ドリンクの旅」を楽しんでもらうように仕上げた。3つ目のバーである「シャンパン&日本酒バー」では、カキとシャンパンなどの組み合わせを楽しんでもらうとともに、スパークリングの日本酒も用意している。

 食事の担当には、香港在住も長く、マカオのミシュランの星付きレストラン「Shinji by Kanesaka」でも活躍した日本人シェフ、富山幸人さんが就任。すし、天ぷら、炉端メニューなど、新鮮な食材を使い提供。江戸前ずしを得意とする富山シェフとそのチームによるすし(6種668香港ドル~)をはじめ、炉端グリルでは、備長炭を使った料理「銀だらの西京焼き」(418香港ドル)、キンキ炉端焼き(978香港ドル)などを用意。ほかにも、あん肝巻き(358香港ドル)、和牛テールのチャーハン(278香港ドル)、なす田楽(138香港ドル)、宮崎和牛サンド(678香港ドル)など幅広いメニューをそろえる。現在はアラカルトのみだが、ランチでは今後、手作りの美しい木箱に入った「弁当」も提供する予定。

 今回のプロジェクトは「持続可能なホスピタリティー空間の先駆者となり、教育を行うこと」も一つのビジョンとしてあるため、堆肥化可能なラップを使い、竹や紙製品に至るまで可能な限り廃棄物ゼロを目指し、全てのオペレーションから使い捨てのプラスチックを排除することを目標としている。

 マキシマルコンセプツ創設者のマット・レイド(Matt Reid)さんは「マンダリン オリエンタル香港は、半世紀以上にわたって世界を行き交う旅行の拠点であり続けてきた。当店は、この地で長年にわたって起こってきた文化的要素と交流に敬意を表している。創造性とは、一つのアイデアが別の源から生まれなければならないもので、食と旅の不思議さ、好奇心、発見などが新しいものを作り上げる」と新店開業への思いを明かす。

 マンダリン オリエンタル 香港のゼネラルマネジャーのピエール・バルト(Pierre Barthes)さんは「ザ・オーブリーは、マンダリン オリエンタル香港にとって重要なリニューアル。この活気に満ちた美しい空間を、他に類を見ないほど異文化を受け入れるこの街で、日本の最高のお酒とお食事を楽しめる空間にしたい」と加える。

 営業時間は、ランチ=12時~14時30分、カクテル=12時~翌2時、ディナー=18時~22時。現在は新型コロナ肺炎措置に準じて営業。

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