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香港政府、入境制限の条例を9月30日まで延長 柔軟な運用の余地残す

香港の入境期限、条例を9月30日に延長

香港の入境期限、条例を9月30日に延長

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 香港政府は2月23日、入境規制、情報開示、マスク着用などを定めた7つの条例(第599C章~第599I章)について3月31日までが有効だった期限を9月30日まで延長することを決めた。これにより基本的に観光ビザや出張での来港はできなくなったが、運用に一定の柔軟性を持たせた。

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 香港は26日現在、累計感染者数が10,951人、死亡者は198人、回復者10,493人、新規感染者は24人となっている。香港政府は2020年3月25日より観光客やビジネスでの出張者が香港に入ることを事実上禁止する鎖国状態に入た。入ることができるのは、基本的に永久居民やIDカード保持者、中国、マカオ、台湾の住民のみだった。その後、何度か「鎖国」措置期間を延長し、3月31日が期限となっていた。その間も政府強制隔離のあり方について、当初は可能だった自宅隔離を認めなくなったり、政府指定ホテルのみに変更したり、隔離期間も中国、マカオ、台湾以外は14日間から21日間に延長するなど、度々変更した経緯がある。措置の延長については、政府指定ホテルの第2弾の契約期限が4月20日になっていたことから、鎖国はこの日まで延長するのではないかといううわさも流れていた。

 実際は9月末までの延長という形で決定したが、今後も感染症対策を継続する必要性を考慮しての措置とし、そのための法的枠組みの中で措置を実施することを保証するためと理由を語っており、期限の延長をすることが主眼ではないことを強調している。

 特に、香港在住日本人が気になる海外からの入境者に対する検疫に関する規則である第599E章は、香港内の感染状況のみならず外的要因が判断要因ともなるため判断が非常に難しい。日本、香港、世界でワクチンの接種が始まっているが、そうした要因を見ながら柔軟に対応していく方針だ。香港への渡航は一気に解禁を目指すのではなく、「トラベルバブル」や確立が叫ばれている「ワクチンパスポート」保有者など段階的に開放されていく可能性が高い。香港市民の関心もその時期がいつになるかということが話題になっている。

 公衆での集まりを制限する「限聚令」については、2月24日から3月3日まで最大2人から4人に緩和することを正式に決めた。その他の政策については既に3月3日まで継続することが決まっている。

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