香港で店舗展開を図る「ドン・キホーテ」の東南アジア仕様の業態「Don Don Donki」が5月24日、「DON DON DONKI Plaza Hollywood（プラザハリウッド）」（Shop No. 101, LEVEL 1, Plaza Hollywood, 3 Lung Poon Street, Diamond Hill, Kowloon）に新店をオープンした。

菓子類やカップラーメンは箱のまま積み上げて販売

　同店が入居するショッピングモール「Plaza Hollywood」は、香港地下鉄MTR「鑽石山」（Diamond Hill）と直結しており、地下鉄からモールに上がる導線上の入り口付近、1階の場所になる。

　香港で10店舗目となる同店だが、香港では店舗ごとにテーマを決め、売り場づくりを行っている。売り場面積956平方メートルの同店は「食之遊宴地（食のテーマパーク）」というコンセプトを定め、売り場のほとんどを食品、青果・鮮魚・精肉・総菜などの生鮮食品、調理器具など「食」に関わるもので構成する。

　入り口付近には、同社が力を入れるアイテムの一つ「日本米」のコーナー「安田精米」を設けた。同社が多く扱う北海道産米「ななつぼし」を平積みにし、2キロパックを59香港ドルで販売するほか、精米したて・握りたてにこだわり「おむすび」も展開する。ほかにも香港ドンキ初の五穀米を使ったおにぎりも取りそろえた。総菜コーナーではこれらの日本米を使った店内仕込みの弁当なども取り扱う。購入品をその場で食べることができるよう、店内に飲食スペースを設けた。

　続く野菜販売のコーナーでは、調理する手間を省いたカット済みの野菜、パックのサラダを種類豊富に展開する。併せて、日本産の桃やリンゴなどを使ったオリジナルブランド「ふるふる」のジュースを初めて販売する。

　新店舗は「焼き魚」にも力を入れる。日本で魚料理は、刺し身、焼き魚、煮魚、天ぷらなど幅広いが、香港を含むアジア沿岸部や中華圏では、魚は蒸して食べることが定番の調理法。同店では、調理済み焼き魚を香港内のドンキで初めて販売するほか、粕漬や塩こうじ漬などのパックした魚も「サバ」「ブリ」「赤魚」などを1パック39.8香港ドルで提供する。

　牛は北海道から一頭買いで直輸入し、さまざまな部位を販売するほか、「最先端の技術と衛生管理で育てた」というブランド豚「やまと豚」も扱う。しゃぶしゃぶや焼き肉で楽しめる盛り合わせ（牛肉＝260香港ドル、鶏肉＝98香港ドル）などのほか、冷凍の各種肉も冷凍什器に並べた。

　店舗中央は、在庫やトレンドに合わせて売り場変更がしやすいよう、インスタント麺や菓子類、ペッドボトルのドリンク類などを段ボールを開いた状態で箱積みにする。店の奥にはこんにゃくゼリーやグミ、キャンディーなどを、店舗面積で比較すると他店より種類を多くそろえる。

　同社が進める「ド」の大きなロゴを配したプライベートブランド「情熱価格」のアイテムもさらに増えた。日本産卵（1パック＝27.9香港ドル、2パック＝50香港ドル）をはじめ、調味料、チーズなどの乳製品のほか、香港人が好むたらみ社のゼリーも「ド」を印刷したオリジナル商品として、みかん、白桃、ナタデココなど7種類を3個22香港ドルで販売する。

　営業時間は9時～23時。