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写真展「日本の現代写真-1970年代から今日まで」-写真家23人の作品が集結

白い壁面に1枚ずつ飾られた写真はモノクロのものも多い

白い壁面に1枚ずつ飾られた写真はモノクロのものも多い

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 灣仔の「香港アートセンター(香港芸術中心)」(2 Harbour Road, Wanchai, Hong Kong)では現在、「日本の現代写真-1970年代から今日まで」を開催している。主催は香港アートセンター。

オープニングセレモニーの様子

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 同展は国際交流基金の巡回展として2007年から、リトアニアを皮切りに、アメリカ、ドイツ、イタリアのほか、エジプト、ラトビア、ヨルダン、パプアニューギニア、ホンジュラス、コスタリカなど、これまでに世界22カ国を巡回している。

 東京国立近代美術館主任研究員である増田玲さんの企画協力により、森山大道さん、荒木経帷さん、高梨豊さん、築地仁さん、東松照明さんなど日本を代表する23人の写真家が計76点の作品を提供。100センチ四方程度の写真を白い壁に展示し、4部構成で紹介する。モノクロのものが多いが、時代を追うにつれカラー表現が可能になった状況も垣間見ることができる。

 写真表現についても大きな変化が起きた60年代末から70年代初めの時期を今日につながる日本の現代写真の起点と捉え、それ以後の日本各地の様子を写真に収めたものが集められた。

 第1章は「変容する社会」とし、森山大道さんが1968年の開通時に撮影した「東名高速道路」や写真集「狩人」からの写真、荒木経帷さんによる1963~72年に地下鉄内の女性の姿を撮影した「SUBWAY LOVE」シリーズからの作品、1969年に東松照明さんが撮影した「新宿騒乱」や同年山田脩二さんが撮影したフォークゲリラの群衆を捉えた「新宿駅西口広場」など社会的事件を撮影したものまで、幅広い視点で紹介。流行のファッションから家庭の冷蔵庫の中の様子まで、当時の日常を捉えた作品ばかりが並ぶ。

 第2章は「変容する風景」と題し、東京タワーや桜、花火、公園でひとときを過ごすカップルの様子などほのぼのとしたものから、阪神淡路大震災で倒壊寸前のビルなど、同じ「景色」の中でもメッセージの異なる作品を集めた。

 会場には繁体字に翻訳され出版されている森山大道さんの「森山大道, 我的寫真全貌(写真を語る森山大道)」や荒木経帷さんの「走在東京(トーキョー・アルキ)」などの本を閲覧できるスペースも用意している。

 開催時間は10時~22時。入場無料。8月31日まで。

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