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香港に沖縄・久米島のスキンケア商品-香港オリジナルで商品開発

会場には久米島の景色のボードなどが用意され、青一色に包まれた

会場には久米島の景色のボードなどが用意され、青一色に包まれた

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 香港・中環のヘアサロン「TONI & GUY Essensuals hair salon 」(86 Wellington Street, Central)で9月30日、沖縄県久米島の化粧品製造メーカー「ポイントピュール」(沖縄県島尻郡久米島町)が香港で販売するために開発した新シリーズ「RyuSpa(リュースパ)」の発表会見を開いた。また同時に久米島町から町長も来港し、観光PRも行った。

香港市場のために作られた青パッケージのスキンケアアイテム

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 同商品は沖縄県産業振興公社の海外ビジネス支援アイテムに認定されたもので、久米島で約3年の歳月をかけて香港向けのオリジナルラインで開発・製造したもの。久米島は那覇から飛行機で約25分、人口8300人、外周48キロの島だが、同島では海洋深層水を使い、太陽光で温まった表層の海水と、深海の冷たい海水との温度差を利用して電気を作る仕組み「海洋温度差発電プラント」を運用し、環境対策を考えたシステムを開発するなど、土地柄を生かしたものづくりの技術がある。

 今回発表の製品は久米島の海洋深層水、ゴーヤ、ヒラミレモン、パッションフルーツなどを使う。商品開発に当たっては香港で美容意識の高い100人の女性の意見を聞きながら改良された。本来日本で発売してきた同ラインは赤いパッケージのものがあり、それを使用しようとしたが、「沖縄のイメージではない」という声があり、青いパッケージにしたという。また「保湿成分はベトベトしているように感じる」という意見が寄せられるなど、香港の気候についても考慮に入れる必要があった。1年めは香港のマーケティング、2年めは香港女性の意見を聞きながら5回程度試作品を作ったという。

 大道敦社長は「香港には海外の競争相手が多い印象」と油断できない姿勢を示しながらも、「時間をかけて香港人の求める製品を開発してきたため、香港を中心に継続して販売していきたい」と語った。今後2年以内に約5000万円の売り上げを見込む。

 久米島への香港人の渡航者数は現在数百人ほどにとどまるが、「波照間島でのウェディングなどのアプローチもしかけていきたい」と沖縄県香港事務所の加藤貴士所長。沖縄への香港人渡航者数が増加の一途をたどる中、同県は離島のアプローチにも力を入れていく方針だ。

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