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香港・李嘉誠基金の「慈山寺」、一般参拝の予約やや容易に 高さ76メートルの仏像そびえる

高さ76メートルの釈迦牟尼佛像

高さ76メートルの釈迦牟尼佛像

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 今年4月15日に一般公開がスタートした香港の最大財閥、長江実業グループ会長李嘉誠基金の支援によって建立された慈山寺(TZE SHAN MONASTERY、88 Universal Gate Road, Tai Po , New Territories Tel:2123-8666)参拝の予約がやや取りやすくなってきた。参拝のためには電話予約が必要で、現在でも寺院内の混乱を避けるために、入寺人数を最高1日500人までとしている。一般公開以降予約が殺到していたが、2か月が経過して落ち着いてきたという。慈山寺の周辺には紅樹林が生い茂り、野鳥の絶好の棲家として60種類もの野鳥が四季折々を通じ18時頃からさえずる。

慈山寺への行き方

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 同寺は総工事費用15億香港ドルで建築されたが、これは李嘉誠さんが2003年初頭に慈山寺建築のため、新界大埔汀角地区に50万スクエアフィートもの用地を確保し2006年6月2日、地元の条例規定会で慈山寺を開発についての意見申立書「発展企画書」が審理され地価価値を算出、2008年7月に地価が支払われ、2009年1月3日、尊基灑浄儀式を経て慈山寺の正式建築工事が始まったもの。約7年半の歳月を費やして一般公開となった。

 慈山寺には「心霊修持活動(清らかな心を培うための修業)」として、禅修、茶禅、供水(お線香ではなく供水による参拝)、写経が自由参加として用意され、神聖な空間に身を置きくことで禅僧だけでなく一般参拝者もより深く仏教を理解し心が癒やされるように設計されているという。

 同寺は中央の仏殿ゾーン、東の釈迦牟尼佛像(しゃかむにぶつ、観音聖像)ゾーン、西の禅僧寮ゾーンと大きく3つのゾーンに分かれている。中央仏殿の大雄寶殿は高さ18メートルに及び、寺院の建築理念としてその配色、材質は全て自然環境を意識、建築様式は中国山西省五台の仏光寺を参考にしているとみられる。慈山寺全体の建築様式も中国と日本の寺院を参考にしながら唐朝建築の風格を再現している。

 慈山寺のシンボルとしてそびえ、高さ76メートルもの白塗り青銅合金製の釈迦牟尼佛像(像身は63メートル)は、右手に摩尼珠(智恵寶珠)、左手の浄化瓶は地面に向け、浄化水を散水するイメージを持つ。ややうつむき加減の頭部は、衆生を救い、慈悲心と知恵を持って世界を浄化し、世界平和に至ることを願っているという。釈迦牟尼佛は中国海南島海山海音聖像(108メートル)に次ぐ世界第2の高さを誇り、仏像の背後は、八仙嶺を坐とする北坐南向として、香港ランタオアイランド(大嶼山)宝蓮禅寺の天壇大佛青銅像と相対的に向き合っているように設計されている。

 禅僧寮は2階建てで全3棟設けられ、うち一棟には高度な保安装置が施されている。防弾ガラス、防犯カメラなど、世界各国の高僧、法師用の宿泊施設として落ち着いた雰囲気の中にも最先端技術を張り巡らせた。

 開放時間は9時30分~17時。

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