香港で築約100年の歴史建造物リノベーション、アート施設に

周辺に高層住宅が立ち並ぶ中、イギリス統治時代を回顧させる建物はオアシス的存在

周辺に高層住宅が立ち並ぶ中、イギリス統治時代を回顧させる建物はオアシス的存在

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 100年以上の歴史を持つレンガ造り「油街實現」(12 Oil Street,North Point)のリノベーションが5月末に終わり、現在、約2カ月にわたり芸術展「起動!油街實現」が開催されている。

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 1908年に建てられ、1938年までイギリスローヤルヨットクラブとして役割を果たしていたレンガ造りの同施設。その後、海の埋め立て工事のためクラブが移転した後、レンガ造りの建物は政府指定倉庫として50年間使われていた。1999年から2000年に修復工事が始まるまでの1年間にアーティストたちが集まるようになり、これが今回のリノベーションにつながった。

 所在地である道の名前「油街12号」の発音と似ていることから命名された「油街實現」は、「ここから芸術文化を発信し、豊かな社会を実現しよう」という願いを込めたものだという。総面積647坪の建物は、本館と2つの別館で構成。90坪の芝生は展示場をはじめ、市民の憩いの場としても利用が見込まれる。

 19世紀イギリスで起きた芸術運動「Arts and Crafts Movement」の影響で、レンガ外壁にアーチ窓、回廊などイギリススタイルを持ちながら、建物の構造は幾何学的で非対称的形態を再現している。

 リノベーション記念イベントとして開催している「起動!油街實現」のテーマは「海」。海に囲まれたかつての面影をしのばせようと、地元のアーティストたちが手掛けたさまざまな作品を展示する。

 開館時間は10時~20時(月曜は14時まで、祝日除く)。入場無料。8月18日まで。

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