「オール東北」で知事らが一丸となって香港に 週末は東北観光イベントも

香港を訪れた東北の各知事と香港の関係者

香港を訪れた東北の各知事と香港の関係者

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 東日本大震災後に落ち込んだ香港からの観光客回復を図るため、東北6県と新潟県の知事が「オール東北」で香港を訪れ、日本東北香港トップセールス事業である「香港・日本東北交流懇談会2017」が7月21日、カオルーンシャングリ・ラ香港で開催された。

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 東北6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)と新潟県の各知事、機構、東北の主な経済団体、観光関係団体の代表など、官民トップが一体となって香港を訪問し、観光・旅行団体、航空会社、香港政府などとの懇談・交流を通じた双方向交流のさらなる拡大を図るとともに、東日本大震災後の東北支援への感謝の意を表することを目的とし開いたもの。

 冒頭で東北観光推進機構の清野智会長は「6年前の東日本大震災のときは、香港の皆さんから義援金、お見舞い、激励など多くの支援を頂いた。大変感謝申し上げる」と述べ、「東北は、他の地域にはない春夏秋冬の味わいを感じられるのが魅力。これからますます東北と香港の関係を発展させていきたい」と語った。

 東北を訪れ宿泊する香港人の数は、東日本大震災前の2010年は約6万5000人だったが、震災が発生した2011年は約1万4000人に減少。昨年2016年は約3万人にまで回復したが、震災前の約46%にとどまる。しかし、今年は既に昨年比172%を記録しており、これから増加していくことが期待される。

 東北の玄関ともいわれる宮城県の村井嘉浩知事は会見の中で、「2016年に仙台国際空港を民営化してからは国際線が2倍に増便し、早速成果が見られている」と述べた。堀井啓一秋田県副知事は、秋田犬のぬいぐるみとともに自県をPR。「今年に入り、Go!Japan TVで秋田犬を取り上げた番組が放送されたことをきっかけに、前年の4倍の香港人が訪れるようになった」と話し会場から関心を集めた。

 今回のトップセールスに関連したイベントとして、7月21日~22日には●湾のD・PARK(398 Castle Peak Road, Tsuen Wan)でJNTO主催の「2017日本東北盛夏祭典」が開催される。香港人に東北を体験してもらうことを目的とし、「夏祭り体験エリア」「東北伝統芸能ステージ」「東北特産グルメブース」「東北伝統手工芸ワークショップ」「東北旅行情報GET.SET.GO!」の5つのブースで、ざまざまなイベントやワークショップを展開する。

 「東北伝統芸能ステージ」では、岩手県で行われる「第60回わんこそば全日本大会」の香港代表を選出するイベントも開かれ、最も早く60杯を食べた優勝者には、香港代表として日本の大会に出場できる権利が与えられる。盛岡さんさ踊り、山形のけん玉まなどのパフォーマンスも。「夏祭り体験エリア」では、全長4.6メートルもある青森県五所川原の「立ちねぷた」を展示。高さが最大で20メートルを超える山車が特徴で、同ねぷたが香港で展示されるのは今回が初めて。そのほか、東北6大祭りを映像で体験できるVRコーナーも用意する。

 開催時間は11時~20時。入場無料。

●=草かんむりに全

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