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香港・九龍エレメンツに焼き肉店「火蔵」 ミシュランでビブグルマン獲得 

香港に初進出の十勝の焼肉店

香港に初進出の十勝の焼肉店

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 ミシュランガイドでビブグルマンを獲得したことのある北海道十勝の芽室町の焼き肉店「火蔵」が8月2日、九龍の高級ショッピングモール圓方(Elements)にオープンした(Shop 1086, 1/F., Elements, 1 Austin Road West, Kowloon, Hong Kong TEL: 2682 3913)。香港はマキシムグループが運営する。

落ち着いた色味の店内の様子

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 北海道芽室町は帯広市から車で西に20分の所にある畑作と酪農の町。帯広のベッドタウンとしても栄えてきた。十勝地方は自然が豊かなだけではなく、平野であることから農業や酪農にしても大規模な経営をすることが可能だ。豊かな自然はさまざまな特選物を生み、主要作物のテンサイは六花亭が生まれるきっかけになったほか、豚丼も全国的に知られるようになり、天ぷらの「はげ天」は2016年9月、火蔵と同じエレメンツに一足先に出店している。

 香港では無線電視(TVB)を通じて北海道の農業高校を描いた「銀の匙(さじ) Silver Spoon」が放送されていたため、香港人の間でも十勝のことを知っている人が多い。

 火蔵を経営しているのは芽室にあるオークリーフ牧場。日本では牛肉の偽装事件やBSE問題で牛肉への信頼が薄れたことに危機感を募らせた同牧場のトップである柏葉晴良さんが、消費者の声に耳を傾けながら2002年に安心して食べられる安全な肉を作るプロジェクト「未来日記」を立ち上げた。情報公開で消費者の疑念払拭(ふっしょく)に努めたほか、徹底した衛生管理、抗生物質無添加と非遺伝子組み換えの飼料を与えるといった環境で牛を飼育する。さらに飼育した牛を「未来めむろうし」とブランド化した。JR芽室駅東側から徒歩数分のところには大正時代から農産物の貯蔵施設として使われてきた赤レンガ倉庫群があり、火蔵は2007年にその一つを内部改修してオープンした。

 肉は「Farm to table」、牧場からテーブルまで直送することを重視する。26カ月の未来牛を牛肉が最もおいしいとされている3~7週間熟成させて提供する。

 香港の店も赤レンガ倉庫をイメージし、広さは2379平方フィート、席数は92席で、うち26席は無煙のロースターガステーブルを採用した。メニューは、「未来めむろうしのランプ肉は特上(塩またはしょうゆ)」(148香港ドル)、「赤身(同)」(118香港ドル)、「みそ」(118香港ドル)。カルビは、「特上(同)」は数量限定で198香港ドル、「上カルビ(同)」は168香港ドル。「牛タン厚切り(塩のみ)」138香港ドル、「牛タン(同)」118香港ドル、「牛ミノ(塩、みそ、辛みそ)」が108香港ドル、北海道ではサガリと呼ばれる「牛ハラミ(塩、しょうゆ)」は138香港ドルなど。ほかにも、ランプ、カルビ、豚バラカルビ、鶏もも、牛シマチョウ、牛ハラミの「特上焼肉盛り合わせ(3~4人分)」(485香港ドル)、すき焼き・しゃぶしゃぶも用意する(720香港ドル)。

 焼肉定食も充実させ、「A4サーロイン」(368香港ドル)や「未来めむろうしと豚肉、鶏肉の組み合わせ」(198香港ドル)、「かみこみ豚ロースとバラカルビ」(158香港ドル)など。いずれも前菜、サラダ、キムチ、スープとデザートが付き、18香港ドル追加でコーヒーか紅茶を注文できる。

 営業時間は11時30分~22時30分。

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