香港大学で日本文化体験「ジャパン・マンス」-餅つきのパフォーマンスも

希望者は杵をもち、日本の餅つきを体験

希望者は杵をもち、日本の餅つきを体験

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 香港大学が毎年4月を「ジャパン・マンス」と設定し、文学部日本研究学科の学生が中心となって1カ月にわたりさまざまな日本関連のイベントを繰り広げている。今年も4月16日、構内のHaking Wong Building(黄克競楼)前の広場で「餅つき(Traditional Rice Cake-Pounding Ceremony)」が行われた。

岩見館長の迫力ある餅つきのパフォーマンスに掛け声も

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 香港大学はアジアの大学ランキングの中でも常に上位に位置する歴史ある香港の名門大学。文学部では100人を超える学生が日本研究を専攻する。中野嘉子准教授の下で学ぶ同学科の学生が中心となり、他の学部・学科の学生も含め計400人から成る学内コミュニティー「ジャパニーズソサエティー」のメンバーがイベントを運営する。

 学生らは中野教授のサポートを受けながら、自分たちでイベント内容を企画し、交渉、運営する。準備は2月ごろから内容を考え、3月から具体的な準備を進めてきた。

 「餅つき会」は香港柔道館協力の下、岩見武夫館長をはじめとする柔道館メンバーが同大学を訪れ、きねや臼で作る餅つきを披露。開催に当たり、ジャパニーズソサエティーの会長で同大学1年生のディクソン(蔡尚渟)さんは「僕自身は高校生の時に日本に交換留学をしたことがあり餅つきのイメージができたが、他の学生に伝えるのが大変だった」と振り返る。具体的なイメージを幹部学生で固めるために、2月末に早稲田大学の卒業生コミュニティー「香港稲門会」での餅つき会に参加し、コミュニティー内で理解を得ていったという。

 もともと「ジャパン・マンス」は学生たちが長年、日本のアイテムや駄菓子など紹介し、その商品の販売をしていた「ジャパン・ウィーク」に由来する。「彼らの自発的な小さな活動に社会的な意味を持たせ、日本の文化を紹介したり、もう少し幅広い視点のものにしたりできないか」と2006年に第1回がスタート。同イベント月間について中野教授は「日本人コミュニティや日系企業と香港の学生が触れ合う機会は実は大変少ないが、このようなイベントを通じて接点が生まれることが、その後の学生たちの印象や職業選択などにプラスに働くだろう」と話す。

 ほかにも4月10日には、毎年恒例の日本旅館国際女将(おかみ)会の女将が振り袖の着付けを行う「着物体験」が開催された。今後も4月24日18時30分から「学生たちのモデル国連 東アジアの核エネルギー(英語)」、5月2日15時30分から「詩のボクシング、朗読などを披露する学生たちの日本語発表会」を予定している。

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