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香港で富山県が観光説明会-新幹線開業を前に広域で北陸の魅力を

富山の魅力を説明し、刺身や酒など富山の食材を振る舞いながら紹介

富山の魅力を説明し、刺身や酒など富山の食材を振る舞いながら紹介

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 富山県は10月22日、香港日本人倶楽部で業界関係者やメディアに向けて観光説明会を開いた。

驚くほど簡単に曲がり、富山が力を入れて紹介するスズ商品

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 富山県は10年以上も前から香港市場について、定期的にアプローチを図ってきたが、以前は多かったツアー客に代わり、FIT個人客の比率が増加傾向にあるなか、情報の提供の仕方にも工夫を凝らしてきたという。

 「雪の壁」で知られる立山黒部アルペンルートは、同時期のツアー観光客は現在年間14万5314人を数えるが、そのうち台湾が10万人以上、香港は1万5400人と台湾に次ぎ、タイと肩を並べる市場だ。立山黒部アルペンルートの永崎泰雄常務は「山が多く、また海もある大自然を東京と結ぶ北陸新幹線が開業することにより大きく変わる。その導線を意識した魅力的な新たな旅行商品を計画中」と話す。立山国際ホテルの高橋勉さんは「香港市場については特に何かの施策をした訳ではないが、昨年の秋ごろからインターネットでの直接予約が増え、平日は半数の宿泊客が香港人になることもある」と同市場に手応えを示す。これらの客はブログなどを参考にしながら、「同じように動きたい」と相談してくることもあるという。

 富山県観光課の砂原賢司さんは「行きと帰りは違う交通手段を選びたい」という訪日外国人の潜在的な要望をかなえるためには、「例えば金沢から入り、富山で滞在して、黒部立山アルペンルートを通過して長野へといった広域でのアプローチも重要」と説明。自然や鉄道が多い同エリアでは、個人客に向けては日本人に向けた施策と同様に二次交通の確保と整備、情報露出を増やしていくと説明する。例えばJR富山駅から新湊-氷見・シーサイドラインを結ぶ観光路線バス「富山ぶりかにバス」や、高岡駅から白川郷までの合掌造りで有名な各集落を経由して結ぶ「世界遺産バス」もその一つ。レンタカーなどを利用する車で動ける人以外の人たちが移動しやすい手段を整え、情報露出を図っているという。

 観光地の説明のほかにも、スズを使い、少しの力で驚くほど形を変化させることができる卓上バスケットなど、力を入れる地元スズ製品なども紹介。スズ製品は硬度を持たせるために他の金属を加えることが多いが、あえて純粋なものを使うことで、柔らかく、形を変えることができ、同素材を使った製品を地元の品として紹介した。

 食への関心が特に高いと言われる香港市場に向けては、海鮮なども一つの切り口にして、今後もアプローチを続ける。

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