香港で裏千家淡交会による桃の節句茶会-7段飾りのひな壇も4日間限定で展示

在香港日本国総領事館で一般に公開されている7段飾りのひな人形

在香港日本国総領事館で一般に公開されている7段飾りのひな人形

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 在香港日本国総領事館は3月3日、香港で日本文化や日本語を学ぶ大学生、専門学校生を対象に、裏千家による茶会を開催した。参加したのは、HKU SPACE、香港理工大学、香港中文大学、マカオ旅遊学院の学生計42人。

目の前で点てられるお茶に釘づけの香港の学生

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 同企画は茶道裏千家淡交会香港協会の協力により毎年開かれているもので、淡交会の会員がお点前を披露し、その後希望の学生も客になって体験するなどして茶道について学ぶ。亭主の基本の所作を食い入るように見る学生も多く、お辞儀に始まり、手の重ね方、おわんの持ち方、歩き方など、一挙手一投足に注目のまなざしが集まった。

 干菓子としてひなあられが用意され、参加者一人一人に抹茶がたてられた。その後、参加者がお茶をたてる体験もし、「茶せんを回すことは見た目よりも大変」という声も。

 淡交会香港協会を主宰する齋藤幸子名誉師範は60年に茶道裏千家家元より茶名を拝受後、返還の1997年に茶道裏千家淡交会香港協会発足。中山大学や香港の現地校中学校、大学などで文化交流に努めてきた。在留邦人子女にも日本人学校を往訪し、日本伝統を紹介。これらの活動に対する功績が評価され、2012年9月に外務大臣表彰も授与された。

 同協会は現在、90人の会員のうち半数以上が香港人だといい、茶名を授かった香港人もいるという。香港城市大学では茶道裏千家本部が茶室を開設しており、週3日、稽古が行われている。

 総領事館広報文化部担当、又平広領事は「齋藤宗幸協会幹事長、名誉師範が香港人社会に日本伝統文化を広く紹介し、深く浸透させてきたことに敬服する。領事館としても、当地の日本文化団体とタイアップして積極的に事業展開をしていきたい」と話す。

 今月6日まで、同館46階の多目的ホールで7段飾りのひな人形を公開。10時~12時、14時~16時に鑑賞できる(5人以上の団体で予約をすれば16時~17時も可)。総領事館では日本の年中行事や節句に合わせた文化紹介活動を展開しており、毎回100人以上の来場者があるという。

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