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西營盤にアジアテイスト重視のカジュアルイタリアン 夫婦二人三脚で夢かなえる

一番人気のペンネ「粉紅大蝦尖管意粉」

一番人気のペンネ「粉紅大蝦尖管意粉」

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 3月末の地下鉄開通後、賑(にぎ)わいを見せる西營盤の皇后大道西(301Queen’s Road West,TEL 9385-9884)に6月7日、日本人男性と香港人女性の夫婦がもてなすカジュアルイタリアン料理店「Pasta Inn」がオープンした。

出会いは香港の語学学校。シェフの前田さんの奥さまのシャーミンさん

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 正街と皇后大道西の交差点付近の人通りが多い場所に店を構え、一般の香港人家族や学生をメーンターゲットに学生でも手が届く値段の設定で、パスタ、ピザ、リゾットなどを提供する。700スクエアの店内は、壁に赤レンガをはめ込み、2人掛け、4人掛けのテーブル席を中心に並べた。

 調理を担当するのは、シェフの前田全弘さん。もともと香港では電子部品関連の仕事をしてきたが、料理が好きだったことから腕を磨き、香港で勝負してみたいと退職。その後コルドンブルーで半年の課程を受講した。本場で学ぶフレンチは、日本のフレンチとは違うことをあらためて実感し、「その場、その人のためにローカライズすることを大切に考えた店を開きたい」と決意した。

 前田さんのこだわりはドレッシングからミートソース、バジルソースなどをすべて手作りで準備すること。味付けのチェックは婦人のシャーミンさんが担当し、前田さんが作る一品一品の塩加減やプレゼンテーションを一緒に考えるという。

 スープは現在マッシュルームとパンプキンの2種類を用意するが、生マッシュルームから作るスープには2時間かける。開店10日余りで、すでに毎日通う常連客もついてきたが、一番人気のメニューは「Penne with Prawn Sauce(粉紅大蝦尖管意粉)」(68香港ドル)。トマトソースベースに鳳尾エビという大きめのエビを使ったペンネだ。ほかにもカルボナーラにホタテを入れたり、ぺペロンチーノに生ハムを加えたりするメニューも用意するなど、バリエーションとアイデアに工夫を凝らす。ランチタイムには、サラダかスープ、コーヒーか紅茶を付けて68香港ドルで提供する。ディナーは2人用でスープ、サラダ、パスタかピザ、魚料理かステーキを選べるようにしたセットが288香港ドル。

 同じカルボナーラでも香港人に対してはチーズやバターを控えめにすると反応が良いため、チーズは最後に上に載せて仕上げることで、個人の好みによって味を変化させられるようにした。塩コショウに砂糖で甘味を加えることも。若者は比較的アルデンテも楽しむことができるが、年代が上の場合は、柔らかくして提供するなど、希望に合わせて個人の好みにも向き合う。

 「西營盤はミシュランで星を取る有名店もあるエリア。私たちも夢は大きくね」と全弘さんとシャーミンさんは笑顔で話す。

 営業時間は11時30分~22時。

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