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経済自由度指数、香港が24年連続1位 ビジネスと通貨の自由度点数増で

経済自由度1位の座を守った香港

経済自由度1位の座を守った香港

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 アメリカのシンクタンク「ヘリテージ財団」と経済紙「ウォールストリート・ジャーナル」は2月2日、「2018年経済自由度指数(Index of Economic Freedom)」を発表し、香港が前年比0.4ポイント増の90.2点をマークし24年連続で世界一に輝いた。2位はシンガポール、3位はニュージーランドとトップ3は2015年から続く不動の国々・地域だ。日本は30位、マカオは34位、中国本土は110位だった。

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 香港について項目別に見ると、財産権の確保(Property Rights)=92.5点(前年比1.2ポイント減)、税負担(Tax Burden)=93.1点(同0.1ポイント増)、政府支出(Government Spending)=90.2点(同0.2ポイント増)、財務の健全性(Fiscal Health)=100点(前年と同じ)、ビジネスの自由度(Business Freedom)=96.3点(同1.7ポイント増)、労働の自由度(Labor Freedom)=89.4 点(同0.3ポイント増)、通貨の自由度(Monetary Freedom)=84.3点(同1.1ポイント増)、貿易の自由度(Trade Freedom)=90.0点(前年と同じ)、投資の自由度(Investment Freedom)=90.0点(前年と同じ)、金融の自由度(Financial Freedom)=90.0点(前年と同じ)となった。

 今年の項目別の数値は全体的には前年と大きな差はないが、ビジネスの自由度と通貨の自由度のみ1ポイント以上増えたことが前年より0.4ポイント増えた要因。政府支出がGDPに占める割合は前年比0.4ポイント増の18.0%とわずかに増えたが、日本は39.1%を占めており、香港はほかの外国・地域に比べればかなり低い数字。政府に頼らずに民間で経済が回すことができるのが香港の強みだ。

 日本は、前年比2.7ポイント増の72.3点と70点を超え40位から30位へと大きく順位を上げた。項目では、財産権の確保=86.0点(同3.4ポイント減)、税負担=67.4点(同1.1ポイント減)、政府支出=54.1点(同1.8ポイント増)、財務の健全性=49.3点(同39.8ポイント増)、ビジネスの自由度=81.7点(同0.6ポイント減)、労働の自由度=79.2点(同1.7ポイント増)、通貨の自由度(Monetary Freedom)=85.4点(同2.4ポイント増)、貿易の自由度=82.3点(同0.3ポイント減)、投資の自由度=70.0点(前年と同じ)、金融の自由度=60.0点(前年と同じ)と発表された。日本の場合は、財務の健全性が飛躍的に伸びたと評価されたことが順位を上げることにつながった。

 1995年に始められた同調査は世界180の国と地域をカバーし、12項目のスコア(各100点満点)で「経済自由度」を算出する。世界平均は前年より0.2ポイント増加して61.1点となり、世界経済全体では自由度が進んでいることが明らかになった。

 ライバルのシンガポールは同0.2ポイント増の88.8ポイントだったことから香港はシンガポールとの差を少し広げた一方、3位のニュージーランドは同0.5ポイント増の84.2ポイントで、こちらはわずかながら香港との差を詰めた。

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