
35回目となる香港の食の祭典「Food Expo(フードエキスポ)」が8月14日、香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開幕した。初日は黒雨警報により13時10分からの開催となったため、会期中の15日~17日は開催時間を23時まで延長して開催することも決定した。
フードエキスポは5日間の開催となるが、同会場ではBtoBの「フードエキスポPRO」のほか、「ビューティー&ウェルネスエキスポ」「ホームデライツエキスポ」「香港国際ティーフェア」を同時開催する。
フードエキスポを含む5つの展示会には35の国と地域から約1890社の出展者が参加。各国の美食やライフスタイル製品を紹介し、業界関係者と一般来場者に向けた仕入れとショッピングの場を提供する。
フードエキスポの「グルメゾーン」では7つのテーマ別エリアを設け、高級レストラン、クラフト飲料、「ぜいたくな」デザートなどを紹介。初出展となる創業80年の台湾菓子ブランド「明月堂」の和菓子や土産品の販売、受賞歴のある牛肉麺、地元産ナッツバターをブレンドした紅茶ジェラート、スペシャルティコーヒー、梅レモン蜂蜜ソーダ、ドバイチョコレート、中国酒などの出展もある。
「プレミアムフードゾーン」には、Chewy、CHOYA、奇華餅家、李錦記、美心、日清、安記、Original Taste Workshop、榮華餅家、初出展のハーゲンダッツを含む30以上の有名ブランドが出展。各ブースが試食や割引などの工夫を凝らして来場者にアピールした。
地元ブランドの「Mezzanine Makers(閣樓釀造)」は香港の6つのブランドとコラボレーションし、「Mezzanine Pub」を展開。香港初の地元産ウイスキーブランド「Kowloon Spirits」、クラフトジンブランド「N.I.P. Gin(無名氏)」、西洋のミクソロジーと中国薬草を融合させたリキュールブランド「Magnolia Lab(五味雜陳)」も紹介する。
フードエキスポPROは3日間での開催。初日の2日間は業界バイヤー限定で開催し、最終日は業界バイヤーと一般来場者が入場できる。
ジャパンエリアには、札幌市、青森県、岐阜県、奈良県、和歌山県などの自治体をはじめ、佐賀銀行(佐賀)、百五銀行(三重)なども事業者を率いてブースを設けた。青森県は宮下知事も現場を視察するなど、香港との強いつながりを引き続き強化していく。佐賀銀行は15日に香港貿易発展局(HKTDC)と相互協力に関する覚書(MOU)を締結する。
ほかにも九州各県と山口県の事業者を集めて出展した丸信(福岡県)は、自社の主軸となるパッケージ印刷業で関わりのある事業者の商品を80点並べた。同社はラベルや食品パッケージの印刷を手がけているが、ソリューション推進部の横尾さんは「海外への輸出が増えれば印刷、制作するパッケージなども増えていくため、いろいろな事業社の力になりたいと香港に初めて挑戦してみた」と話す。
新設の「コーヒーゾーン」では、各国・地域のコーヒー製品やマシンなどを紹介するほか、香港スペシャルティコーヒー協会がコーヒーカッピングコンペティションを開催し、プロのバリスタが味覚と嗅覚を競い、コーヒー愛好家同士の交流を促進する。
主催の香港貿易発展局は、第35回フードエキスポと同時開催イベントを香港の年間イベントカレンダーにおける重要なハイライトと位置付け、来場者が楽しめる企画を複数用意した。フードエキスポの開催回数「35」にちなみ35香港ドルで購入できる特別プロモーション商品の販売、宝探しゲーム、ラッキードローなども行っている。
「フードエキスポPRO」「香港国際ティーフェア」は今月16日まで、「フードエキスポ」「ビューティー&ウェルネス・エキスポ」「ホームデライトエキスポ」は今月18日まで。入場料は30香港ドル。会場では紙チケットを販売せず、電子チケットのみを販売。事前販売のほか、AlipayHK、Alipay、オクトパスを使い会場で販売する。