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タイ・エアアジアが香港-沖縄線新規開設 バンコクから香港を経由で

タイ・エアアジアはバンコクから香港に向かうフライトに以遠権を活用し、香港-沖縄(那覇)線を開設すると発表

タイ・エアアジアはバンコクから香港に向かうフライトに以遠権を活用し、香港-沖縄(那覇)線を開設すると発表

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 バンコクを本拠地とする格安航空会社(LCC)であるタイ・エアアジアは4月10日、バンコクから香港に向かうフライトに以遠権を活用し、香港-沖縄(那覇)線を開設すると発表した。既にフルキャリアの香港航空とLCCの香港エクスプレスが香港-那覇線を運行しており、さらに香港と沖縄の距離が近くなる。

機体はA320(総座席数180)を使い、毎日運航する

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 以遠権とは、海外の航空機が自国・地域に到着した後、そこからさらに第三国へ運航ができる権利。日本も1990年代や2000年代は日本航空や全日空も香港を経由して東南アジアやオセアニアに向かう便があったり、香港のキャセイパシフィック航空は日本の主要都市から香港を経由してヨーロッパやオセアニアに向かう便を就航させていたりした。ノースウエスト航空、ユナイテッド航空などもアメリカから成田国際空港に航空機を運航させた後、成田から香港などのアジア各地にフライトを数多く就航させていたこともある。

 タイのエアアジアは、昨年より東京(成田)-高雄(台湾)-バンコク(タイ)線 、沖縄(那覇)-台北(台湾)-バンコク(タイ)線などを、以遠権を活用して運航しているが、香港人にとって沖縄は人気の行き先の一つ。既に香港航空と香港エクスプレスが那覇へ運航しているが、そこに市場を見いだし、バンコクのドンムアン空港から香港への路線を飛ばし、そこから沖縄までの路線を開設することを決断した。エアアジアのSantisuk Klongchaiya(サンティスック・クロンチャイヤ)CEOは、年内にマカオー沖縄線の就航も考えていることを明らかにしている。

 エアアジアは、バンコク-香港線のほか、クアラルンプールやマニラと香港を結ぶ路線を週30便以上就航させており、香港政府がエアアジアにさらなる以遠権を認めれば、マニラ-香港-日本という路線なども将来考えられる。香港国際空港としても、いわゆる「ハブ&スポーク」の空港としての地位を高めるという考えから、香港国際空港の大改修を進めており、今後の動向が注目される。

 沖縄県の野原康寿事務所長は「2024年、沖縄を訪れた香港人は約18万人で、コロナ禍前の70%にまで回復した。一方、2024年に香港から日本を訪れた観光客は過去最高を記録していることから、香港から沖縄への観光客はまだ大きな伸びしろがあると考えている」と話す。

 機体はA320(総座席数180)を使い、毎日、運航する。時間は、香港発(FD518便)は12時55分出発、16時25分那覇着。同便の「始発」ともいえるドンムアン空港を8時10分に出発し、香港に12時に到着する。沖縄発(FD519便)は17時45分発、19時20分香港着。その後、20時20分に香港をたち、22時15分にドンムアン空港に到着する。

 香港市民にとっては、沖縄も近くなったが、バンコクへのフライトも増えることになるほか、沖縄市民にとっても、香港とバンコクに行く選択肢が増える。

 香港-那覇線就航を記念してエアアジアの公式サイト、アプリなどで4月20日まで、片道特別運賃で販売している。

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