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香港・湾仔に湖南料理の「LAOMAQUE」 中国本土以外への初出店

湖南料理の「LAOMAQUE」が5月13日、初の中国本土外店舗を香港にオープン

湖南料理の「LAOMAQUE」が5月13日、初の中国本土外店舗を香港にオープン

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 湖南料理のレストランブランド「●麻雀(LAOMAQUE)鮮湘菜」(G/F & M/F, 41-49 Hennessy Rd, Wan Chai)が5月13日、香港に灣仔に開業した。中国本土外への初の出店となる。

緑色を基調としたモダンな店内

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 湖南料理は中国中南部の内陸に位置する湖南省の郷土料理で、広東料理や四川料理などに並ぶ中国八大料理の一つ。湖南料理は唐辛子を多く使った辛い料理が特徴で、日本でもなじみのある四川料理と並び、辛い中華料理の代表格。四川料理はしびれる辛さ「麻辣(マーラー)」が特徴であるのに対し、湖南料理は発酵食材やハーブを使うことで芳醇(ほうじゅん)な香りと酸味の利いた辛さ「酸辣(スワンラー)」が特徴。日本人になじみのある酸辣湯(サンラータン)も湖南料理の一つ。

 長江の中下流に位置し洞庭湖の南に広がる湖南地域には、「洞庭湖的老麻雀 見過幾回大風浪」という地元のことわざがある。このことわざを直訳すると「洞庭湖に住む年老いたスズメは、これまでに何度も大きな嵐を経験してきた」という意味で、「人生の荒波を何度も乗り越えてきた人の強さや落ち着き、経験に裏打ちされた知恵」を表す言い回し。

 同ブランドCEOのダイ・ヨン(Dai Yong)さんは「『●麻雀』の店名はこのことわざから着想を得ており、●麻雀が豊富な海産物や食材をもたらすという基本理念を内包している。20年以上にわたり、食材選びと調理に厳格な基準を貫き、香港からの顧客を含む多くの顧客の支持を得てきた」と話す。

 同店は中国最大級の口コミサイト「大衆点評」の必食リストや「広東ベストレストラン50」に選ばれているほか、同グループのブランド「●麻雀.雀園」は2022年から2024年まで、ミシュランガイド広州に選出されている。

 投資推廣署(InvestHK)の投資促進局アーノルド・ラウ(Mr Arnold Lau)局長代理は「健康的で新鮮な湖南料理の豊かな風味を楽しめる●麻雀を、我々の活気ある美食の街に迎えることをうれしく思う。この度の進出は、香港の多様な食文化をさらに充実させるとともに、国際的な美食の中心地としての香港の地位をさらに強化するもの」と話す。

 同店では湖南の海鮮料理をメインに扱い、魚の切り身の豆乳鍋「豆漿一鍋鮮」(168香港ドル)や刻み唐辛子と魚の頭を一緒に蒸した「老壇●椒魚頭」(158香港ドル)などの名物料理を提供。これらは、「過度に辛くて脂っこいという湖南料理のイメージを覆す料理として、顧客から高い評価を得ている」という。

 前菜などもあり、ジャガイモの細切り「土豆絲」や季節の野菜を使った小皿(58香港ドル~)、メインの炒め物は「花石香乾」(78香港ドル)や「十八秒炒猪肝」(88香港ドル)のほか、スナックメニューである「小吃」も手工銀絲巻(29香港ドル)や家長沙酥肉(26香港ドル)などを用意している。

 同店は、グレーターベイエリア全域への事業展開の足がかりとしていく構想。香港では今後1年~3年の間にさらなる店舗展開を目指し、顧客の多様なニーズに応えるため、中~高価格帯のプライベートダイニングを備えたバンケットスタイルのレストランの導入も計画しているという。

 ●=にんべんに老、●=朶にりっとう。

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