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西貢の島を巡るガイド付きボートツアー 香港政府観光局が夏季限定で催行

西貢火山岩地域と新界東北堆積岩地域から成る新界地区の東北部

西貢火山岩地域と新界東北堆積岩地域から成る新界地区の東北部

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 香港政府観光局が現在、西貢の複数の島をツアーガイドと共に巡る旅行者向けのツアー「西貢火山岩地域ボートツアー」を今夏限定で催行している。

西貢碼頭を発着点とした周遊ツアーのルート

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 香港の代表的な景色といえばビクトリア・ハーバー沿いの超高層ビル群が有名だが、香港の陸地面積のうち都市部が占める割合は25%。一方で、郊野公園と日本の国立公園に当たるカントリーパークが占める割合は40%と、都市部を大きく上回る。

 中でも新界地区の東北部は、西貢火山岩地域と新界東北堆積岩地域から成る「香港ユネスコ世界ジオパーク」が広がる自然豊かな地域であり、西貢火山岩地域が今回のツアーの催行場所となっている。西貢火山岩地域は1億4000万年前に起きた火山の大噴火により形成された地域で、六角形で蜂の巣形状の火山性岩柱が独特な景観を生み出している。

 ツアーは西貢碼頭(Sai Kung Public Pier)を発着点とした周遊ツアーで、橋咀洲(Sharp Island)、吊鐘洲(Jin Island)、火石洲(Basalt Island)、破邊洲(Po Pin Chau)、象鼻洞(Elephant Trunk Cave)の5つの島を巡る。所要時間は2時間で、橋咀洲では30分間の上陸時間を設ける。

 橋咀洲は火山の断片とマグマで形成された岩で覆われた島で、周囲の海は香港でも有数のシュノーケリングエリア。干潮時、島の西側では「トンボロ」と呼ばれる海底の浅瀬が出現して道のようになる自然現象が起こり、約250メートルの砂州で隣の小さな島、橋頭島(Kiu Tau)と結ばれる。

 ツアーガイドは「Recommended Geopark Guide(R2G)」の認定者が務め、案内言語は中国語と英語で対応する。R2Gは国際エコツーリズム協会とエコツーリズムオーストラリアの評価基準を参考にして2010年から香港で導入している制度。認定者は地質学、生態学、歴史、文化に関する正確な知識を持ち、観光客に知識を分かりやすく効果的に伝えることができるという。

 さらに、より深く海の世界を探索したい人に向けた「サンゴ探索プログラム」も、9月までの期間限定で用意する。同プログラムは西貢火山岩地域の北側に位置する海下湾(Hoi Ha Wan)で催行する。参加者は香港の海洋環境や海下湾のサンゴ礁について学習するほか、実際にガラス底のボートから海下湾のサンゴ礁を観察し、サンゴの再生施設の訪問も通じて、サンゴ再生プロジェクトについて学びを深める。

  西貢火山岩地域ボートツアーの催行は毎週火曜・土曜・日曜。運航は1日3便(9時、12時、15時)。料金は1人380香港ドル(大人・子ども共に同料金)。予約はTrip.comのウェブサイトで受け付ける。

 サンゴ探索プログラムは9月までの土曜・日曜を中心とした日に申し込み可能で、所要時間は3時間。予約はWWF香港のウェブサイトで受け付ける。料金は1人380香港ドル(大人・子ども共に同料金)。西貢からスタート地点の海下灣までの乗船料も含む。言語は英語での解説となる。

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