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香港の焼き肉店が限定「仙台牛」コース 1周年を記念して

肉のもつさしの美しさが光る仙台牛

肉のもつさしの美しさが光る仙台牛

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 香港で黒毛和牛を提供する焼き肉店「焼肉グレート」(Manhattan Avenue, 255 Queen's Road Central, Central、TEL 3565 6129)が開業1周年を迎え、7月25日~27日に仙台牛を提供している。

社員研修では仙台牛を育てる現場で牛舎の掃除も

 1周年を記念して3日間提供する仙台牛コースメニュー(1,000香港ドル)の内容は以下の通り。前菜は生ガキや仙台牛のたたきとウニの握りなどの前菜に続き、希少部位の盛り合わせには、「しゃくし」「とうがらし」「みすじ」をラインアップ。海鮮でエビを焼いた後は、仙台牛のシャトーブリアンを自家製のサマートリュフソースを添えて提供する。

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 三陸産の歯応えあるわかめスープを挟んで、希少部位の盛り合わせ「丸芯」「ミスジブリアン」「大三角」が続く。締めの食事は冷やし豆乳担々麺で、デザートに宇治抹茶ババロアを用意。ドリンクは宮城の酒「伯楽星」(680香港ドル)や久保田の夏限定商品「翠寿」(980香港ドル)などをそろえる。

 同店は香港進出の際、「通常のカルビやロースでなく希少部位の赤身を売りたい」とし、店内には部位を表示する看板を配置するなど「スタイリッシュな空間の中で肉のことを学びながら味わうことができる場所」というコンセプトを設定。その狙いが受け入れられ、同店周辺の住民をメイン顧客としながら、夜のみの営業で黒毛和牛の専門店として知られるようになった。

 日本の店舗では仙台牛を使い、津川勝治社長は「いつか香港店でも仙台牛を出したいと思っていた」という。仙台牛が香港に正式に入ったのは震災後初めてのことで、全農宮城は今回の1周年に合わせて、仙台牛の中でも特に優れたものを香港へと配分した。「光沢やさしに表れる締まりの良さが、5等級にのみ『仙台牛』の名前を認める厳しさを物語る」と全農みやぎの熱海幾哉さん。

 仙台牛は他のブランド牛と比べ頭数は少なくないが、20~30頭を飼う畜産家がたくさん集まっているという点で、香港で大きな割合を占める九州産和牛とは異なる。1頭1頭、目の行き届く範囲の中で育てられているケースが多く、年間頭数約1万2000頭程度のうち4割程度がブランド牛の認定を受け、「仙台牛」を名乗ることができるという。それぞれがクオリティー維持に向けて環境を整え、餌の消費もさらに増す31~33カ月ごろまで育てて熟成した肉を提供する。

 同店では、調理に技術が求められることから敬遠されがちで、特に香港では使いにくいといわれる腕の部分から赤身肉を使う。「赤身にも価値を付けて提供することで、生産者の繁栄につながり、畜産業界全体に良い影響をもたらすことができれば」と津川社長。「牛は大事な命であり、肉を大事に使ってもらいたいから、社員研修を仙台で実施し、牛舎の清掃から競りの様子まで見せる機会をつくった」とも。

営業時間は18時~23時。日曜定休。

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