レストランの開店と閉店が相次ぎ街の様子が日々移り変わる香港で、中環と尖沙咀に長きにわたって店を構える「Jimmy's Kitchen(ジミーズキッチン)」が85周年を迎え、11月6日に関係者を集めたパーティーを開いた。
同店は創業から1936年までは灣仔に店を構え、その後中環に移転。セントラルをいくつか転々としながら1975年からは同じ場所で営業を続けてきた。尖沙咀の九龍店の誕生は1960年代の終わり。両店とも店内には歴史の重みが色濃く残る。2002年以降は香港の大手飲食グループエピキュリアン(Epicurean Group)が経営している。
中環店は少し暗めの設定で、座席や柱なども落ち着いた色で構成されたクラシック調の店内が特徴。テーブルクロスがきちんとかけられ重厚感もある。創業当時からイギリス海軍の兵士が集まる場所として人気を集め、今も欧米人をはじめとした多国籍の客が足しげく通い、常連客も多いという。120席を収容するダイニングエリアと、プライベートルームやバーカウンターがある。
九龍店は入り口付近にバーカウンターが広がり、奥にメーンダイニングがある。76席と中環店より少し狭いが、ややカジュアルに利用できる。椅子のシートや壁紙に赤を使いながらも、落ち着いた内装に仕上げた。
1969年に使っていたメニューと比べても、ラインアップは現在とほぼ同じ。ハーブを練り込んだバターを鶏胸肉で巻き揚げたカツ料理のチキンキエフ(Chicken Kiev)は、当時わずか10香港ドルだったものが現在は188香港ドル。ステーキ各種も20香港ドル程度の価格だった。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=18時~23時。