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グレーターベイ航空、128便欠航へ 納入遅延と機材点検のため

2月3月に128便の欠航を発表した大湾区航空

2月3月に128便の欠航を発表した大湾区航空

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 香港拠点の航空会社「大湾区航空(Greater Bay Airlines=グレーターベイ航空/GBA)」は1月22日、2月・3月に運航予定の航空便128便を欠航すると発表した。理由は「新機材の納入に遅延があることに加え、一部既存機材の定期点検の必要性によるもの」という。

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 機材繰りの影響により、運航スケジュール全体に影響が出ることで5500人の搭乗客に影響があるという。日本路線についても、徳島便、米子便、仙台便などに影響が出る見通しで、既に搭乗予定者には通知が届き、香港の旅行会社も対応に追われている。「来週始まる旧正月休暇中の運航には影響はない」とする。

 既に航空券を購入している人を対象に、航空券の再予約・払い戻し(関連手数料は全て免除)、フライトキャンセルにより発生した損失に対する補償については個別に対応する。

 併せて、「フライトスケジューリングプロセスに過失があることが判明した」ことを明かし、「カスタマーサービスセンターに人員を増員し、発券手配を迅速に行えるようにした」という。

 さらに、ソウル線については搭乗率が低く業績が思わしくないことを理由に、香港と韓国の航空当局に運休の申請を行ったと発表した。

 2022年に運航を始め、バンコク、台北などへの就航を経て、日本市場には2023年に成田便で就航。現在のリサ・ン・ショウ・ラン(Liza Ng Shiow Lan)CEOをはじめ、キャセイドラゴン航空出身の経営陣、社員も多く、2020年に消滅したキャセイドラゴンが消滅した路線を補う航空会社としても期待されて登場した。

 現在日本路線は、成田が毎日2便、週14往復、大阪は関西国際空港に週12往復など主要都市のほか、鳥取米子便と徳島便は、週3往復ずつ、昨年12月に就航した仙台便は週4往復で運航している。日本以外では台北、バンコク、マニラ、中国本土は舟山、黄山、宜昌に路線を持つ。

 日本政府観光局(JNTO)が1月15日に発表した2024年の訪日外国人観光客統計でも香港の速報値が前年比26.9%増の268万3500人を記録した背景には日本路線の維持が大きな鍵を握る。これだけの数字を記録しながらも訪日者数とは対象的にコロナ禍前と比較して、訪日香港人数が回復しきっていない県も半分近くある。これは、まだ訪日者数が伸びる余地があること示唆している。特にオーバーツーリズムが叫ばれる中、地方への送客は日本としても重要課題で、地方にも積極的に就航してきた同社に寄せられる期待も大きい。

 大湾区航空は737-800で運航し、今年は6月ごろにあと2機の納入を控えており、年末までに保有機材を10機まで拡大する予定だという。

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