
「第35回HKTDC香港ブックフェア」が7月16日、香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開幕した。「香港スポーツ&レジャー・エキスポ」「ワールド・オブ・スナック」も同時開催し、合わせて約770社が出展、会場内外で620以上のアクティビティーを開催する。
今年のブックフェアは「Food Culture・Future Living(食文化・未来の暮らし)」をテーマに掲げる。「アート&カルチャーの世界」では今年のテーマにちなみ、企画展「Book a Table・Food for Thought」を開催。8人のアーティストがそれぞれの専門的視点から、食文化を独自の解釈で表現した8つのテーブルアートを展示。世界各国から関連書籍や展示品などを集め、AIが来場者に書籍を推薦するインタラクティブなデバイスも設置する。8つのセミナーシリーズでは例年通り、今年のテーマの他に、「著名作家」「英語と国際的な読書」「知識の世界」「子どもと青少年の読書」「香港の文化と歴史」「ライフスタイルと自己啓発」「精神的成長」を取り上げ、さまざまな著名人や作家が読者と意見交換を行う。
今年は新たに2つのゾーンを設けた。「文化&クリエーティブ・プロダクト・ゾーン」では、香港の無形文化遺産に関連するインタラクティブ体験などを提供する。香港政府が2025-26年度財政予算でAIを重要な産業と位置付けていることから、教育、健康、スポーツ、食など、さまざまな分野の香港IT企業のテクノロジー製品を展示する「香港テック・ショーケースエリア」も新設した。
スポーツ・レジャーエキスポでは今年、広東省・香港・マカオで共同開催する「第15回中華人民共和国全国運動会(全運会)」に関連した展示エリアを設けたほか、昨今のバスケットボールブームに合わせ、「FIBA 3x3ワールドツアー香港2025」の国際大会を7月19日・20日、HKCEC内で同時開催する。同フロアの「World of Snacks」コーナーでは1300種類以上のスナックを取りそろえ、定番の味からヘルシーなものまで、世界の味覚を紹介している。
今年はトラベルゾーンが新しくなり、ジャパンパビリオンに加え、新たに台湾パビリオンとタイパビリオンが加わった。ジャパンパビリオンには、在香港日本総領事館のほか、北は東北地方から南は沖縄県まで日本各地の自治体や、今回が初出展となるJリーグなど、合計17団体が出展し、各ブースでのPRやステージイベントなどを行う。昨年から仙台に直行便が就航している東北地方は「東北日本」として出展し、岩手県の「南部せんべい」や、仙台市の「ずんだソーダ」など、東北各エリアで人気のお菓子などの試食を毎日時間限定で行い紹介する。
本やトラベルに限らず、幅広い商品を展開するのがブックフェアの特徴でもあるが、アロンアルフアで知られる東亜合成(香港)社は初出展を決めた。80年代後半から90年代には香港で長期間に渡りテレビCMを展開していたため、30代以上の香港人には馴染みの深いブランドとして認知されている。しかし、来年香港進出50年を前に「香港のZ世代やその下の世代にも、これまで通り親しみのあるブランドであってほしい」という思いでPRと市場の再調査を兼ねて、若い世代もアピールしている。
開催時間は、16日~21日(1階・3階)=10時~22時、16日・17日(5階)=10時~21時、18日・19日(5階)=10時~22時、20日・21日=10時~21時、22日(全フロア)=9時~17時。入場料は、大人=30香港ドル、子ども=10香港ドル(小学生、身長1メートル20センチ以下)、3歳以下と65歳以上は無料。チケットはAlipay HKなどのEチケットのほか、セブン-イレブン、サークルKなどのコンビニエンスストアでも販売する。今月22日まで。