2008年の創業以来日本に19店、台湾に5店を展開する三田製麺所が2月12日、銅鑼湾ミッドタウン(G/F-1F., Soundwill PlazaII Midtown,1-29Tung Lung Street,CWB Tel: 2567 8066に香港1号店をオープンする。同じ通りには日系のラーメン店がほかに3店あり、同店のオープンで登龍街がよりラーメンストリート化することになる。
同社担当者は激戦区である香港について、「日本では常に激戦区に進出しており、香港がとりわけ競争の激しい地区だとは考えていない」と話し、「2012年に進出した台湾でも人気が上昇しているのでグルメの街の香港人にもぜひ味わってもらいたいと思った」と出店理由を語る。香港を統括する西尾勝宏総経理は「香港に進出すれば中国各地からやって来る観光客に知ってもらえる。将来は10店まで拡大することを目指し、すでに次の支店のオープンについて動いている」とも。
店内は日本と同じデザインを踏襲し、色合いもこげ茶を基調としながらも、新しいビルであることから天井も高く開放的な空間を実現。ガラス越しに麺をゆでる工程が見られるカウンター席と4人掛けのボックスシート、2人掛けや4人掛けのテーブルなど32席を用意した。
麺は日本から持ちこんだ特別注文の製麺機を使い店内で製麺する。その日の気温、湿度を考慮して材料の配合を調整しながら製造できるため、太さやコシにバラつきがない。麺はうどんと見間違うかのような極太麺の1種類のみ。スープは、かつお節などの数種類の魚介で作られたスープと豚骨、鶏ガラ、いくつかの野菜を12時間強火で炊き続けて作るダブルスープ。濃厚でありながらシンプルな仕上がりで麺の良さを引き立たせる味になっているという。
台湾の三田製麺所を統括する岡田裕輝・総経理は「香港は水が違うので成分を分析して日本と同じ麺を作る努力をした」と振り返り、「現在は2種類の味だが、梅、生姜、カレーなどの味を香港のお客さまの動向を見ながら投入していきたい」と明かす。
「濃厚豚骨魚介つけ麺」は小、中、大(各78香港ドル)、特大(88香港ドル)の4種類。麺は締めるために水を使うので冷たいが、温めた麺「あつもり」を注文することも可能。麺は香港人に合わせて現在は柔らかめに調整しているという。「三田特製ラーメン」(中=78香港ドル、大=88香港ドル)は細麺でまろやかなスープ。長ネギをふんだんに使い、アクセントにしている。トッピングはのり(10香港ドル)、半熟卵(12香港ドル)など。食後にご飯をスープに入れて食べる「割り飯」(10香港ドル)もある。一品メニューは「三田流焼きギョーザ」(6個48香港ドル)が同店の「おすすめ」で、ギョーザにマヨネーズとおたふくソースをかけ、その上にかつお節をまぶす。「ちくわの磯辺揚げ」(30香港ドル)、「大判アジフライ」(40香港ドル)など、香港を意識してサイドメニューも豊富に用意。
営業時間は11時~翌1時(金曜~日曜と祝日は翌3時まで)。