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香港のクルーズ客船会社が大型豪華客船 4355億円かけ3年後就航予定

船内にさまざまなリラックス空間を設置する豪華客船のイメージ

船内にさまざまなリラックス空間を設置する豪華客船のイメージ

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香港のクルーズ客船会社「麗星郵輪(=スター・クルーズ)」を運営する「雲頂香港」は5月10日、ドイツの造船グループ「Lloyd Werft」に大型豪華客船10艘(そう)、総額310億香港ドル(約4355億円)を発注したと発表した。

豪華客船内部のイメージ

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 発注した10艘のうち2艘は「グローバル・クラス」と呼ばれる船で排水量20万1000トン、収容人数5000人の超大型客船。今回は初めて中国人客も視野に入れた船となるため、中国的なデザインも施すことになっている。ほか8艘の新型客船と合わせて多種多様なクルーズの旅を提供する。

 近年、クルーズ業界は、海外を含め楽しんでみたいクルーズ船が就航する場所に客が向かい、そこから乗船して、数日から数カ月にわたるクルーズを楽しむというスタイルが増えている。香港はアジアの中でスター・クルーズを中心とした豪華客船が就航する場所の一つとなっている。

 クルーズ中は、免税店でのショッピング、マジックショーなどのイベント、ダンスレッスンなどのアクティビティ、プール、カジノ、世界の味を楽しめるダイニング、バー&ラウンジなど客に旅を飽きさせない工夫を施す。

 スター・クルーズの親会社はマレーシアでホテルなどを経営しているGenting Group。1993年に香港でスター・クルーズを創業し、2009年にGenting Hong Kongに改名した。船の運航はスター・クルーズとして現在も続けている。

 創業時から「フリースタイルクルージング」をコンセプトに掲げ、従来の豪華客船にあったドレスコードやチップ制、テーブルを指定するダイニングシステムを採用しなかった。大型客船での旅行を最短で1泊2日からとすることで、クルーズを楽しみたいが長い時間拘束されることから断念していた客の需要を掘り起こし、リーズナブルな価格でクルーズを提案することで大きく成長した。敷居を低くしたことでクルーズ船業界では世界ではCarnivalとRoyal Caribbeanに続く3番目に大きな企業となっている。

 オフィスは日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、スウェーデン、台湾、タイにもある。2000年はNorwegian Cruise Line(NCL)も傘下に収めており、アジア・パシフィックはスター・クルーズが、北米、南米、カリブ、地中海などの地域はNCLが担当している。創業当初は倒産したスウェーデンの商船会社の船で運営していたが、現在は28艘(ベッド4万7400床)を所有し、寄港する都市は450を超える。香港やシンガポールから出発するツアーの一部では日本人乗務員が乗船するなど、日本人にも人気が高い。

 大型客船「グローバル・クラス」は、それぞれ2019年と2020年に完成し、就航する予定。

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