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香港にペット専用の夜間救急車 通信事業社が新サービス提供開始へ

香港に導入されるペット専用の夜間救急車

香港に導入されるペット専用の夜間救急車

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 香港通信大手のPCCW傘下の香港電訊(HKT)は、同社が運営している会員向けサービス「The Club」で香港寵物會(Hong Kong Pet Club)と提携して3月1日からペット専用の夜間救急業務を始めることを明らかにした。

ペット救急車内部の様子

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 同サービスをHKTが始めるのは、スマートウオッチを首輪に付けたようなペットに付けるデバイスを開発し、ペットがどこにいるのかをスマートフォンを通して把握できるサービスを提供してきたことが背景にある。HKTは新しい第4世代のデバイス(788香港ドル)を発売したばかりで、電池の寿命が第3世代と比べて10倍に性能アップし、30日間充電しなくても大丈夫なものだという。香港はビルが入り組んでいることもありペットが迷子になりやすい。デバイスはスマートウオッチのような機能も搭載しており、犬の運動記録なども登録できる。

 香港政府獣医管理局が2017年5月に発表したデータによると、2005年の犬と猫の推計飼育数は29万71000頭だったが、2015年~2016年は1.7倍の51万600頭に増えている。2019年には6.9%増の54万5600頭になると見込む。

 増加するペットの数に並行して、ペットが病気になる件数も増えている。一方、香港のペット病院は予約制の所も少なくないほか、特に夜間にオープンしているペット病院の数は少ない。夜にペットが病気などにかかったとき、緊急対応するサービスの拡充が望まれていた。

 サービス時間は20時~翌6時で、24時間対応の10のペット病院と提携し対応可能な動物病院に搬送する。救急車には、ペットを乗せるストレッチャー、高さ160センチのケージがあり、大型犬にも対応する。酸素ボンベ、酸素マスク、生理食塩水や救急用の医療器具も備え、搬送中に簡単な医療行為をすることもできる。

 利用客は料金として、香港寵物會にサービス料936香港ドルと180香港ドルの計1,116香港ドルを支払う。契約期間は2年間。実際にはアプリをダウンロードして救急車を呼び出す。契約期間中、救急車の呼び出し回数に制限はない。HKTのサービスを利用している場合は、5月31日までに申し込み、The Clubのポイント4250ポイントを使うか100ポイントに830香港ドルを支払うことでサービスを利用することができる。2年間、救急サービスを一度も利用しなかった場合は1,380香港ドル分の費用がかかるペットの身体検査(耳、肺、目、耳、口、鼻、血液の各検査)を無料で受けられる。

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