香港初のココナツオイル月餅-手作りでヘルシーさ重視

糖分と油分を抑えた小ぶりの月餅。アヒルの卵黄も従来の月餅の3分の1。写真はサツマイモ餡

糖分と油分を抑えた小ぶりの月餅。アヒルの卵黄も従来の月餅の3分の1。写真はサツマイモ餡

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 「中秋節」と呼ばれる中秋の名月に近づくと至る所で月餅を見かける香港で、「Yves Kitchen」が伝統的な月餅とは一線を画した香港初のココナツオイル月餅の販売を始めた。

 満月の形と同じ形の月餅は中秋節には欠かせないもので、家族団らんの意味を持つという。しかし、従来の月餅は油や砂糖が多く使われ、手のひらにのるほどの小さな月餅でも1日に必要とされる以上のカロリーが入っているといわれる。「健康に良くないのに食べなければと思って食べてしまう月餅をどうにかできないかなと思った」とオーナー兼フードスタイリストのボニーさん。

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ボニーさんは、ジャムやケーキのさまざまな料理本を出し、味や見た目はもちろん、栄養分まで強い関心を示す。もともとタイと香港の血統を持っているため、香港料理のみならず、タイの食材や味付けにも詳しい。「肌に塗ってもいいし、サラダに入れたりするのもいいココナツオイルは、タイ人にとってはもはや万能オイル。その良さを香港人に知ってもらえたらと思い、とりわけ油分の多い月餅に使ってみた」という。

 中秋節に向けて毎日工房で月餅を作るボニーさん。慣れた手つきで餡(あん)を生地に包み、型に入れて月餅を作る。ボニーさんは今まで月餅を作ったことがなく、調べて作っては失敗し、プロに聞いてみてまた作るという繰り返しを3カ月にわたって続けた。「月餅に使うピーナツオイルとは違い、ココナツオイルはセンシティブで日持ちが短く、それに油と砂糖をなるべく抑えたいからさらに難しくなる」とボニーさん。「失敗作を友達にあげたので、散々迷惑をかけたが、ようやくお客さまに出せるものができた」とほほ笑む。 

 手作り月餅はサツマイモ餡と芋餡の2種類(4個入り、168香港ドル)。生地をこね、餡を蒸し、アヒルの卵黄を炒め、月餅を焼くなど全て手作業で作る月餅は、出来上がるまでに5日間かかる。8月上旬に販売を始め、口コミで話題になり、3週間もたたずに1000個以上の注文が殺到した。「サツマイモ餡月餅は滑らかな食感で、芋餡月餅は芋の甘さをそのまま楽しめる。伝統的な月餅とは全く違う味だが、年配の方に気に入っていただきうれしい」

 注文は数量と受け取る場所をメール(orderyvesjam@gmail.com)で申し込む。