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オミクロン株拡大で「ワクチンパス」政策再強化 スーパー入店もアプリ登録必須に

ゼロコロナ政策を続け、さらに厳しい措置を講じる香港

ゼロコロナ政策を続け、さらに厳しい措置を講じる香港

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 香港政府は2月8日、ワクチン接種を基本とした新型コロナウイルス対策「疫苗通行證(Vaccine pass)/ワクチンパス」についての政策を発表し、現状の方針を2月23日まで延長するとした。ただし、公衆の集まりは最大4人から2人になったほか、ショッピングモールなどに入る際に必要となる「安心出行(LeaveHomeSafe)」の使用義務など一部は規制を強化した。前日の2月7日には、濃厚接触者は自宅隔離することも発表した。

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 香港は8日現在、累計感染者数が1万6647人、死亡者は213人、回復者1万6434人、新規感染者は625人で、このうち621人が域内感染、4人が輸入症例となっている。一方、ワクチン接種者については、1回目が543万8382人(80.8%)、2回目も終えた人は490万0914人(72.8%)となっている。3回目の接種回数は109万0618回だ。

 現在のワクチンパス政策は2月17日までの予定だったが、オミクロン株の市中感染拡大が止まらないことから、新しい政策を2月10日から実施することにした。有効期限は2月23日まで。

 これまでの制限対象は、レストラン、カラオケなどがあったが、今後は、宗教(礼拝)施設、ショッピングモール、百貨店、スーパーマーケット、街市/市集、理髪店/髪型屋の6つが加わる。

 レストラン以外の営業形態である、バー・パブ、アミューズメント施設(ゲームセンター、ビリヤード場、ボウリング場、アイスリンク)、浴室、フィットネスセンター、公共娯楽施設(コンサートホールなどの会場)、パーティールーム、美容院、ナイトクラブ、カラオケ、マージャン、マッサージ、スポーツ施設、スイミングプール、クルーズ船、イベント会場は営業停止が継続となるほか、宗教(礼拝)施設、理髪店/髪型屋も営業停止となった。

 一方、ショッピングモール、百貨店、スーパーマーケット、街市/市集は、閉店する必要はないものの、入店時に新型コロナの感染者と接触した可能性を通知するスマートフォン向けのアプリ「安心出行(LeaveHomeSafe)」を利用しなければならない。

 公衆での集まりを制限する「限聚令」については最大4人から2人へと厳格化したほか、2世帯以上がプライベートな空間で集まることも禁止する。公共の場や公共交通機関でのマスク着用義務を継続する。レストランは18時から翌朝5時まで店内飲食禁止、他の時間帯でも、B類は1卓当たり2人まで、C類は同2人まで、D類は同4人まで、収容人数の上限や客が入店する際の「安心出行(LeaveHomeSafe)」の使用義務に変更はない。

 区画や建物をミニロックダウンしてPCR検査を強制的に受けさせる「圍封強檢(Compulsory Testing for Certain Persons)」については、指示に従わなかった者への罰金が5,000香港ドルから1万香港ドルに引き上げられる。

 併せて、オミクロン株の陽性者増加で公立病院の病床がひっ迫してきたため、竹?湾檢疫中心(Penny's Bay Quarantine Centre)の600床を軽症者用として利用することを決めた。これを受けて濃厚接触者については、自宅での隔離である「居安抗疫(StayHomeSafe)」が復活する予定。

 陽性者と接触したを「密接接触者」と呼び、14日間の自宅隔離を行う。1、4、7、10日目に抗原検査を行う。12日目には社区検測中心(Community Testing Centre)に赴いてPCR検査を受けなければならない。陽性者と接触した密接接触者に接触したことがある2次接触者を「次密接触者」と呼び、4日間の自宅隔離をしなければならない。次密接触者は1、2、4日目に抗原検査を行う。4日目の抗原検査で陰性と判明したうえで、密接接触者による4日目の抗原検査の結果が陰性と確認された時点で、次密接触者の検疫が正式終了となる。

 対象者には政府から自宅隔離の手引き、温度計、抗原検査キットが送られる。さらに、政府関係者が自宅を訪れて電子リストバンドを対象者に装着する。これは、対象者が外出しないように監視するためもの。このように、濃厚接触者は外出できないほか、同居人以外が部屋に入るのを禁止し、デリバリーも配達人と直接会うことは認められない。

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