
香港のフレンチ&イタリアン「1111 ONES Restaurant & Lounge」(11/F, 18 On Lan Street, Central)が6月25日、新しいコースメニューの提供を始めた。自家製リコッタチーズとティラミスの食べ放題が付いた新しいランチコースとして提供する。
熟成バルサミコ酢と自家農園のローズマリーとあわせたリコッタチーズ
アメリカの渓谷「アンテロープ・キャニオン」からデザインのインスピレーションを得たという店内は、自然の砂岩の色合いと渓谷の岩層を思わせる波模様が特徴で、グレーを基調とした木製の床も組み合わせ、温かみあるダイニング環境を用意する。2022年のレストラン&バー・デザイン・アワードでは、66地域から1200を超えるエントリーがある中、香港で初めてアジア部門と総合優勝の両方のタイトルを獲得している。
同店を率いるクリス・チャン(Chris Chan)さんは、20年以上の料理経験を持ち、西洋料理「The Principal」では、ジョネイ・アルマス総料理長とともに料理長を務め、わずか数年で同レストランをミシュラン2つ星に導いた。地元の要素を取り入れたイタリアン&フレンチのメニューを提供する。
元朗にある専用の自家農園からさまざまなオーガニック食材を取り入れ、季節のメニューに新鮮な食材を使う。6コースのメニューを428香港ドルで提供する。コースメニューには、前菜、スープ、メインディッシュ、デザートなど、チャン・シェフの「こだわりを反映した」という料理を用意し、さらに季節ごとの料理を取りそろえた10品コースの新しいディナーメニュー(1,288香港ドル)の提供も始めた。
リコッタチーズは、地元ブランドの新鮮な牛乳を使って毎日作る。濃厚でクリーミーな食感があり、これに12年熟成のバルサミコ酢と自家農園のローズマリー、焼きたてパンを添える。アランチーニ「Arancini」はイタリアの伝統的なスナックで、卵液とパン粉でコーティングしたパリパリの外皮にリゾットを詰めたもの。同店では香り高いエッセンスを加えたトリュフ・リゾットを詰めた。
牛肉のタルタル「Beef tartare」は、アメリカ産SRF和牛ストリップロインを使う。ケーパーやピクルスといった従来の調味料の代わりに、日本の紀州南高梅から作った自家製プラムソースを使う。タルタルにオセトラキャビアをトッピングすることで「ラグジュアリー感を演出する」という。2種類のキャロットとホウレンソウを使う自家製のポテトチップスも添えた。
スープはキャロットスープで、自社農場で収穫したての新鮮なニンジンで作る。キャロットスープを、カリカリに焼いたベーコンビッツとサワークリームが既に入ったボウルに注ぐ。見た目の美しさを引き立てるだけでなく、スープの熱でベーコンの香ばしい油とサワークリームを溶かし、「味の楽しい変化を楽しんでもらうようにした」という。
メインとして提供するイベリコ豚、レンズ豆とチョリソーのソテー、ビーツのフムスは、イベリコ豚の頬肉を低温で2時間じっくりと煮込み、鮮やかなビーツのピューレとカリカリのビーツチップスで、どちらもレストラン所有の農場で収穫された新鮮なビーツを使ったもの。レンズ豆は伝統的なスペイン風の調理法で、スパイシーなチョリソーと一緒にソテーする。
チャン・シェフは、もともと香港のイタリアン料理「ダ・ドメニコ(da Domenico)」でキャリアをスタート。同店の名物料理であるリングイネ・ガンベッリ(アカエビのリングイネ)の調理技術をマスターしたという。288香港ドルを追加すれば、このシグネチャーメニューのシチリア産アカエビのリングイネ「Linguine Gamberoni」にアップグレードできる。さまざまな料理店で長年腕を磨いたチャン・シェフは、アカエビのリングイネを独自の解釈で進化させているという。希少でジューシーなシチリア産アカエビとリングイネが特徴で、本場イタリアの味を体現している。
ティラミスはイタリアの伝統的な製法にのっとって作り、チャン・シェフのイタリア料理の職人技を反映。大きな容器にティラミスを皿のままテーブルサイドで大きなスプーンを使ってサーブする。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~24時。特別価格のコースメニューの提供は月曜~土曜の12時~15時30分。提供は7月21日まで。