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香港訪日旅行大手EGL、T&Gと業務提携 初の販売イベントも

10月18日・19日に開催されたイベントの様子

10月18日・19日に開催されたイベントの様子

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 香港で訪日旅行を扱う最大手の「EGLツアーズ(東瀛遊旅行社)」が婚礼大手の「テイクアンドギヴ・ニーズ」とインバウンド向けウエディング領域で業務提携し、10月18日・19日、香港島の西營盤で一般消費者向けのイベントを行った。

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 「日本海外婚禮場地×婚宴法式和牛品●日」と題した同イベントには、1回当たり8組16人のカップルが参加し、2日で全4回開催した。グランドフロアではシャンパンを提供し、階段を上るとウエディング会場の一部を切り取ったような空間を用意した。ここで日本式のウエディングについてのプレゼンテーションを行い、日本産和牛を用いたフレンチの料理プレートなども提供。ロングテーブルには日本から持ち込んだ結婚式でのテーブル装花を実際に再現。鳥取からシェフチーム4人も来港し、ソースなども鳥取から空輸するなど、実際のウエディングの一部を体感できるようにした。

 テイクアンドギヴ・ニーズは、これまでは国内向けと一部グアムやハワイなどの海外ウエディングを取り扱ってきたが、海外に向けて直接営業していくことを決めたのは今回の香港が初めて。訪日回数、訪日消費単価も非常に高い香港市場に照準を合わせ、同社のゲストハウスウエディングのノウハウに、EGL ツアーズのウエディング企画力や送客サポート体制を掛け合わせていく。当初は香港からの直行便が就航している東京(白金)、横浜、常滑、大阪、広島、高松の6会場を対象とするが、対象エリアは順次拡大していく。

 同イベントにはテイクアンドギヴ・ニーズのほか、鳥取・大山エリアの結婚式場「プリムローズガーデン」の会長・社長も出席。大山の麓の大自然の中にある2万坪の同施設は、チャペル式やガーデン式など香港人が求めるウエディングの場を実現し、2016年の鳥取米子~香港の直行便の就航での需要を見込み、香港市場に勝負をかけてきた。

 プリムローズガーデンの工藤かおる社長は「これまで約120組の香港人カップルが弊施設でウエディングを行った。香港式のティーセレモニーなどを組み込んだり、日本であっても香港人たちが自分たちの文化も採り入れられたりするよう工夫も施す」と話す。香港側から送客を担当する蔡偉傑さんは「ゼロから10年近くやってきたが、香港と日本ではセレモニーの進め方にも違うところもあり、事前にしっかりと要望を聞くことが成功の鍵」と話す。例えば、30人程度の挙式の場合、日本人であれば集合写真は20分程度を見込むが、香港人たちであればここに1時間をかける。カメラマンの撮影も日本であれば、新郎新婦だけでなく出席者の笑顔や涙、会場の雰囲気など総合的な写真を撮ることが一般的だが、香港では全ての瞬間を新郎新婦にフォーカスを置くことが求められる。

 テイクアンドギヴ・ニーズの平尾大輔さんは「われわれが本格的に香港市場へのアプローチを始めようと思った背景には、この鳥取のプリムローズガーデンの成功事例を見たことも理由の一つ」と話す。「鳥取は『ゼクシィ』の地域版の発行がないエリアであるものの、そこに日本でのウエディングを挙げるためにわざわざ香港人たちが動いている。ということは、日本のウエディングにポテンシャルがあることの裏付け」と続ける。「これだけの実績を上げているということは香港人たちが満足するノウハウを積み上げていると思うので、われわれも時には協力を仰ぎながら展開していきたい」と話す。

 今後も、香港で毎月のように開催されるウエディングエキスポなどへの出展協力などを行い、EGLのウエディング部門「Love’s On」が扱う日本ウエディング商品として販売していく。

 ●=口へんに嘗

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