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香港ジョッキークラブが「ジャパニーズフェスティバル」 水曜夜に連続開催

パフォーマンスを披露し会場を盛り上げたメキシコ出身シンガーナタリアDさん

パフォーマンスを披露し会場を盛り上げたメキシコ出身シンガーナタリアDさん

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 香港ジョッキークラブ(HKJC)が主催する「Happy Wednesday Japanese Festival」が11月5日に初回を迎え、残り12日、19日の2回開催される。同イベントは、日本文化と競馬の融合を体感してもらおうと、在香港日本国総領事館と日本中央競馬会(JRA)なども協力して共同で企画したもの。ハッピーバレー競馬場で開催している。

レースを見ながら様々な日本食を堪能できる

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 今年は11月2日の昼開催を皮切りに、5日、12日、19日の水曜夜に連続開催。特に11月5日には「Japan Racing Association Trophy」を行った。

 香港の競馬は、単なるギャンブルの枠を超え、エンターテインメント、グルメ、社交、文化体験が融合した都市型レジャーとして進化している。ハッピーバレー競馬場はその象徴的存在で、水曜夜にイベントとして開催する「Happy Wednesday」は、若年層や観光客を中心に人気を集めている。

 ビアガーデンと化した場内ではメキシコ出身のJ-POPシンガーNatalia Dさんがライブパフォーマンスを行い、ダンサーと共に観客を盛り上げる。お好み焼き、抹茶プリン、桜ラテワッフルなどの和食を提供しい、5日には升を使って日本酒試飲会も行った。指定フードトラックで100香港ドル以上の飲食をした来場者は、投稿を通じて日本への航空券が当たる抽選に参加もできる。赤い紅葉、ちょうちん、鳥居などを配したフォトブースも設置し、来場者が記念撮影を楽しめるようにした。

 日本の競馬は血統や騎手の技術に焦点を当てた分析型の楽しみ方が主流で、香港の「社交+娯楽型」とは異なる魅力を持つ。こうした違いが、双方の競馬文化の相互理解を促進する契機となり、日本から香港への競馬観戦旅行は近年増加傾向にあるという。日本の競馬場が週末中心であるのに対し、香港では水曜夜の開催が定着しており、都市型ナイトレースという独自の文化を形成。加えて、香港では場内での飲食や音楽イベントが充実しており、競馬初心者でも気軽に楽しめるのが特徴だ。

 香港ジョッキークラブは競馬を通じた社会貢献にも力を入れており、2024/2025年度には約39.1億香港ドルを地域社会に還元。そのうち9億香港ドルは慈善事業に充てられ、競馬場は都市の文化・経済・福祉を支える重要な拠点ともなっている。

 Happy Wednesday Japanese Festivalは、こうした香港競馬の多面的な魅力を体感できる機会に日本の文化を加えて、競馬ファンのほか、食や音楽、写真を楽しみたい人々にも開かれた香港の秋を彩る「日本秋祭りin香港」のハイライトイベントとしても登録された。

 HKJCと日本中央競馬会(JRA)の交流は単なる競走馬の派遣にとどまらず、騎手、技術、文化の相互理解を深める長年のパートナーシップとして発展してきた。香港国際競走(Hong Kong International Races)は、毎年12月に沙田競馬場で開催される世界的な競馬イベントで、日本からもトップクラスの競走馬が参戦。過去には「ステイゴールド」「ロードカナロア」「グランアレグリア」などが香港の地で勝利を収め、日港競馬の実力と人気を証明している。

 特に「香港スプリント」「香港マイル」は、日本のG1馬が挑戦する舞台として定着しており、ファンの間でも「年末の国際決戦」として注目レースになっているほか、JRA所属の騎手が香港で短期免許を取得し、現地のレースに騎乗するケースもある。日本からの騎手が香港で活躍し、現地ファンからも高い支持を得ている。

 今後も両団体は、競馬運営における技術面などでも協力関係を築いていくという。

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