香港のレストラングループ「Black Sheep」が11月18日、中環のランドマークである交易廣場に、ステーキハウス「La Vache!」とピザ店「Peak Pizza」を同時オープンした。フランス伝統のステーキフリットを提供する「La Vache!」(Shop 103, Exchange Square, 1 Connaught Place, Central TEL 2154 6110)の香港最大店舗と、ニューヨークスタイルの薄焼きピザを提供する「Peak Pizza」(Shop 103A, Exchange Square, 1 Connaught Place, Central TEL 5561 5310)を隣接して展開する。
薄焼きのニューヨークスタイルピザを提供する「Peak Pizza」
かつて同所には、13年間にわたり、アメリカンスタイルのレストラン&バー「Liberty Exchange Kitchen & Bar」があり、銀行員や証券マンなど金融関係者が仕事帰りの一杯を楽しんでいた。「一杯だけ」のつもりが長居してしまう雰囲気があり、金融業界のネットワーキングの場として、夕方ごろには外まで人があふれていた。
「La Vache!」は2013年に中環SOHO地区で誕生して以来、尖沙咀、金鐘、山頂のピークエリアへと展開してきた人気ブランドで、シンプルなメニュー構成と活気ある雰囲気で知られたステーキハウス。今回の交易廣場店は、これまでで最大規模となり、2つのプライベートルームや独立したバーを備えるなど、より多様な利用シーンに対応する。
看板メニューは、前菜に温かいフランスパンと有機クルミのサラダを添え、メインに米国産USDAプライムのリブアイステーキを薄切りで提供する。テーブルに置かれた特製ソースで楽しむ「ステーキフリット」(418香港ドル)の付け合わせのフライドポテトは食べ放題となる。
バーエリアでは軽食も提供。バターを染み込ませたブリオッシュにキャラメリゼしたタマネギと溶けたラクレットチーズを挟んだ「Burger Maison」、USDA熟成リブアイステーキとタマネギ、ホースラディッシュクリームをバゲットに挟んだ「La Vache! Steak Sandwich」(以上238香港ドル)など、ワインやカクテルと「相性のいい」メニューをそろえた。
店内デザインはアメリカの建築家ショーン・ディックスさんが手がけ、深紅の色調や木材、鏡面を組み合わせて温かみのある空間を演出。テーブル間隔を近く設計することで、「パリのビストロのような親近感を再現した」という。
「Peak Pizza」は、ニューヨークの街角ピザ店を再現したブランド。2024年にSOHOでポップアップとして登場し、今年ピークに正式店舗を構えた後、今回、中環に再進出した。薄焼きピザは片手で折り畳んで食べられるスタイルが特徴で、オフィスワーカーのランチや夜食需要に応える。
メニューは、トマトとモッツァレラを使った「Caprese」、パイナップルをのせた「Hawaiian」、ガーリックとリコッタを組み合わせた「White」(以上38香港ドル)などを一切れずつ提供する。ホールサイズは「Whole Pizza」(288香港ドル~)として提供し、オフィスのパーティーや仲間内の集まりの需要を見込む。月替わりのシェフ特選ピザも用意し、リピーターを飽きさせない工夫を凝らす。
同店は、ミシュラン星付きシェフのマシュー・カークリーさんと、ニューヨークの有名店で経験を積み、オバマ元大統領一家の専属シェフも務めたジョシュ・スタンボーさんが率いる。2人の技術と経験を活かし、シンプルながら奥深い味わいを追求する。
営業時間は、La Vache!=12時~22時(土曜・日曜は17時~)、Peak Pizza=12時~20時(金曜は21時まで、土曜は11時~、日曜は11時~20時)。