「第52回香港玩具展(HKTDC Hong Kong Toys & Games Fair)」が1月12日、灣仔の香港コンベンション&エキシビションセンターで開幕した。主催は香港貿易発展局(HKTDC)。第17回香港ベビープロダクツフェアと第24回香港国際文具・スクールサプライフェアと同時開催する。
今年は37の国・地域から2600社以上が出展し、世界中のバイヤーが集う国際色豊かなスタートとなった。開幕式には、香港政府関係者やHKTDC幹部が登壇し、2026年の業界を象徴する一大イベントの幕開けを祝った。
初日から来場者の熱気は高く、ポップカルチャー、サステイナビリティー、シニア市場、STEM教育などがトレンドとして注目される。韓国コンテンツも存在感を示していた。中でも展示エリアでは、家族で過ごす来場者の姿も見られた。
今回は、「潮玩館(Pop & Play Zone)」ゾーンが初登場。業界関係者と一般来場者の双方に開放し、フェア初公開の新製品や世界限定のコレクティブル(デザイナートイ、フィギュア、ライセンス商品、ブラインドボックスなど)を展示した。150以上の人気IPが集結し、「B.Duck」「Hot Toys」「threezero」「TUTU MOKEY」 など著名ブランドが勢ぞろい。限定フィギュアやドールなど、世界限定アイテムの初公開が相次ぎ、ファンやバイヤーの関心を集めた。
「Iron Man」「Stitch」「Grogu」「エヴァンゲリオン13号機」などの巨大スタチュー展示もフォトスポットとして登場。IPクリエーターのインタビュー、サイン会、ライブペインティング、著名人によるトーク、ボードゲーム体験、プレゼント企画なども実施される。シニア向けと世代間で楽しめる玩具とを識別できる「Happy Ageing」ラベルも導入した。
Green Toysゾーンではリサイクル素材を使用した玩具を紹介し、環境配慮型の調達を支援する。ほかに、大人向けゲームやコレクティブルを展示し、「NARUTO」グッズや「AMK MINI Transformers WAVE3」シリーズなどにも注目が集まる。
香港のおもちゃ産業は、戦後の小さな町工場から始まった。1940~50年代に移民職人が集まり、金属加工やプラスチック成形の技術が根づいたことで、ブリキ玩具を中心に欧米向け輸出が拡大。「Made in Hong Kong」は世界市場で存在感を高めた。
1960~70年代にはプラスチック技術の発展で大量生産が可能となり、香港は世界最大の玩具輸出地へ成長。バービーなど国際ブランドの生産も担い、品質管理や国際取引のノウハウが蓄積された。
この産業の隆盛は、李嘉誠さんの原点とも重なる。李さんは1950年代にプラスチック製品工場を創業し、玩具製造で得た資本を基に事業を拡大していった。いわば、香港におけるおもちゃ産業は、都市の成長と実業家の成功物語を同時に育んだ基盤産業でもあった。
1980~90年代には工場が広東省へ移転したが、香港は生産から離れたことで企画・デザイン・品質管理の拠点として進化。世界の玩具ビジネスのハブとしての役割を強める体制を狙うようになる。
2000年代以降も香港は玩具貿易の中心地であり、近年はSTEM玩具やアートトイ、コレクタブルなどクリエーティブ産業との融合が進み、多文化的な新しい玩具文化を生み出している。
開催時間は9時30分~18時30分。入場料は40香港ドル。今月15日まで。