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2014年の香港10大ニュース-社会情勢の不安定さ目立つ

79日間続いた雨傘革命が2014年の香港を象徴するニュース

79日間続いた雨傘革命が2014年の香港を象徴するニュース

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 2014年は香港にとって過去10年の中でもトップニュースとして挙げられる「占領中環(オキュパイセントラル)」をはじめ、ランクイン、ランク外を含めて全般的に社会情勢が不安定なことを思わせるニュースが多い1年だった。2014年の香港10大ニュースを振り返る。

1.「占領中環」。真の普通選挙を求める学生らが大規模なデモ(9月26日)

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 学生が1人1票だけではなく民主派が事実上当選できないという制度の撤回を求めて授業をボイコットし、政府庁舎まで抗議集会を始めたことが事の始まり。最後は裁判所により占拠は違法とされ、警察による強制排除で79日間にわたるデモは終了したが、世代、収入格差、中国依存経済など香港の隠されていた面がデモで浮き彫りになった。

2.元政務長官とデベロッパートップらが贈収賄で有罪。香港最大の汚職事件に(12月19日)

 2005年から07年まで政務長官を務めた許仕仁(ラファエル・ホイ)氏は香港最大手のデベロッパー新鴻基地産(サンフンカイ・プロパティーズ)から多額お金や不動産部件を受け取り、その代わりにさまざまな便宜供与を行った。同地産の郭炳江(トーマス・クオック)共同会長は贈賄で有罪となった。政府ナンバー2とデベロッパーの癒着は住宅価格高等に不満を持つ香港市民の怒りを買った。

3.外国人が人民元建ての株を自由に買える「滬港通」スタート(11月17日)

 これまで外国人が上海証券取引所に上場されている株を買うには中国政府から資格を取得する必要があったが、香港証券取引所を経由することで中国株を自由に購入できるようになった。日本の投資家も購入できる。ただ上限は1日約2500億円に制限される。

4.『明報』の元編集長、襲われる(2月26日)

 香港の最有力日刊紙『明報』の劉進図・元編集長は自家用車を降りたところ、2人組に襲われた。刃物のようなもので背中などを刺され、一時は重体となる大ケガを負った。劉氏はその約1カ月前に突然編集長を更迭されたことから、言論の自由が脅かされるとさまざまな記者が抗議の意思表示をする騒ぎとなった

5.マクドナルドは賞味期限肉使用、台湾食品大手は違法ラード製造と食の問題相次ぐ(2014年7月、10月)

 米国の食材大手OSIグループ傘下の上海福喜食品は期限が過ぎた肉や素手で触った肉などを製造ラインに混入させて出荷させていたことが発覚。日本や香港などに流通していた。また台湾食品大手、頂新国際集団傘下の正義が飼料用油脂を入れたラードを違法に製造。香港の食品会社やレストランにも多く納入されており大問題となった。

6.香港のエンターテインメント界の父ともいえる邵逸夫氏が107歳で死去(2014年1月7日)

 香港の映画製作会社「邵氏兄弟」(ショウブラザーズ)や香港最大のテレビ局、無線電視(TVB)を創設した邵逸夫(ランラン・ショウ)氏が107歳で亡くなった。カンフー映画は彼の映画会社が作り上げたもので、ブルース・リー、ジャッキー・チェンにつながっていく。また1967年、当時有料放送したなかった香港に無料地上波として参入。映画で培った豊富な人材と資金で同局をあっという間に香港テレビ業界のトップに押し上げた。

7.インドネシア人メイドErwianaへの虐待に香港社会が震撼(2014年1月13日)

 インドネシア出身のErwianaさんは2013年5月にメイドとして来港。雇い主の香港人女性は、全身に打撲、歯がかけるなど虐待に虐待を重ね、Erwianaさんは最後は自力で立つのもままならないほどに。雇い主はタイに逃亡しようとしたところ空港で逮捕された。去る12月から裁判が始まった。

8.世界共通。政治家とお金のスキャンダル(2014年7月、10月)

 香港の大手日刊紙「蘋果日報」を発行する壱伝媒(ネクストメディア)の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏が民主派議員に政治献金をしていたが、多くの政治家が適切に処理をせず、民主派の李卓人議員は防止賄賂違反条例違反の疑いで捜査を受けた。また、梁振英(CY・リョン)行政長官も5000万ドルをUGLという豪州企業から「秘密費用」として受け取っていたことが発覚。日本、イギリスなど世界中の国や地域で政治とお金の問題は“永遠のテーマ”であることが改めて証明された。

9.香港男性、平均寿命で世界ナンバーワン(2014年7月31日)

 厚生労働省が7月31日に発表した2013年の平均寿命によると、香港人男性は80.87歳で世界一となった。香港人女性は86.57歳で第2位だった。なお日本人男性は80.21歳で第4位、日本人女性は86.61歳で2年連続世界一となった。

10.ジャッキー・チェンの息子、大麻の使用と所持で逮捕(2014年8月14日)

 香港映画の大スター、ジャッキー・チェンの息子、房祖名(ジェイシー・チャン)が8月14日北京市内にある自宅で警察に身柄を確保され尿検査をしたところ陽性反応が出た。自宅内には乾燥大麻100グラムを隠していたことも発覚。起訴された罪状によれば3年以下の懲役刑や罰金になるといわれている。