飲食業界で店舗拡大を続ける遠藤商事(東京都渋谷区)は4月16日、尖沙咀加拿分道(44G/F,Champagne Court,40-46 Canarvon Road,TST TEL 2368-8842)に同社のピザブランド「ナポリス(Napoli's PIZZA & CAFÉ)」をオープンした。
同社は今回、初の香港店をフランチャイズで展開。The oneからナッツフォードテラスに向かう道沿いの路面店で、店舗面積は1600スクエアフィート、席数は70席。
日本ではワンコインピザとして直径25センチのマルゲリータを350円で販売する「ピザのファストフード」として人気を集め、現在は郊外にも出店を進めている。どの店舗でも同社が開発した自動で生地のノシ作業が約3秒でできる機械と、500℃の高温で一気に焼くことができる特製の窯「ENDOME」を使ってスピードと価格で勝負する。
もともとのアイデアは同社の遠藤優介社長がイタリアに滞在していた時、「イタリアでは小学生が2人でピザを食べているような光景があり、安くておいしいピザを食べることができないものか」と思ったことから始まったという。渋谷センター街のナポリスが1日に1500枚のピザを売り一気に名前が知られるようになったが、そもそものスタートは吉祥寺のバール「ナポリ」。現在もファストフードとしての「ナポリス」だけでなく、営業時間によってバーやラウンジなどを活用した空間も提供するなど、日本のピザ業界にも大きな影響をもたらしている。
本場のテイストを追求するためにトマトやチーズ、薄力粉やオリーブオイル、バジルソースなどは他の店舗と同様イタリアから輸入したものを使用する。香港店の価格は日本で350円の「マルゲリータ(瑪嘉麗特)」が35香港ドル(約450円)、4種チーズとメープルシロップが女性に人気の「クアトロフォルマッジ(芝士四十奏)」(58香港ドル)、あさりとしらすの「チチニエリ(蜆肉銀魚仔)」(68香港ドル)など、日本と比較するとやや割高にはなっているものの、同地区の麺や粥(かゆ)の相場と同じレベルの金額を実現した。単品だけでなく、ポテト、ソフトドリンクとのセットも用意する。
香港での販売目標は1日500~1000枚。香港内に30~40店舗を目指す構えで、すでに展開しているベトナムやインドネシアに加え、中国本土やフィリピンでの展開も準備中だという。
営業時間は8時~23時。