旧暦の4月5日~9日に開催される毎年恒例の長洲饅頭節(正式名称は「長洲太平清●」)が今年も近づいてきた。(●=酉へんに焦)
今年の開催期間は5月16日~22日。同25日深夜にはクライマックスイベント「搶包山比賽」が行われ、それに向けて3日から訓練と予選会がスタートした。
「まんじゅう祭り」と呼ばれる同祭は、航海者の守護神「北帝」の誕生日を祝う祭りといわれている。中環(セントラル)から高速船で約35分、普通船で約1時間で到着する長州島に、「平安」と書かれたまんじゅうがあふれる。25日は歴史上の人物などに扮(ふん)した子どもたちが乗る山車(だし)のパレードが街を練り歩く「飄色會景巡遊(Piu Sik 【Floating Colours】Parade)」と、祭りのクライマックスを飾るまんじゅう山登り決戦「搶包山比賽(Bun Scrambling Competition)」を鑑賞するため、多くの人でにぎわう。
「搶包山比賽」は長州島の特設会場(soccer pitch of Pak Tai Temple Playground, Cheung Chau)で開催される。決勝戦のファイナリスト12人を目指して同会場で訓練がスタートし、10日14時から予選会が行われる。ルールは、3分以内にまんじゅう山に登りまんじゅうを取って下りるという単純なもの。山は3つのゾーンに分けられ、高くなるほど点数が高く、その合計点数で競われる。同競技は35年ほど前に大事故があり長年中止されていたものの、約10年前から再開され今年は11回目の開催となる。
予選は男女分けて実施し、その中から上位成績者の男性9人、女性3人が決勝に参加できる。北帝廟の隣の特設会場には、9000個のまんじゅうで高さ47.3フィート(約14.42メートル)の巨大な塔が作られている。
1位になった男女1人ずつに優勝者として「代代平安獎」が与えられる。また、郭嘉明さん(男性)は6年連続で優勝し、黄嘉欣さん(女性)は3年連続で優勝しているため、今年から3年連続で優勝した場合に受け取ることができる「擂台獎」が新設された。ほかにも、長洲地区団体や香港隣近地区の選手が3人1組のチームワークで競う「搶包山接力邀請賽」もあり、指定のまんじゅうを取る合計時間が一番早いチームが優勝となる。
決勝戦の開催時間は5月25日23時30分~翌0時25分を予定している。