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香港に大阪発串揚げ店「串かつ じゃんじゃん」 水にもこだわり本場の味再現

香港でも揚げ立てで提供するじゃんじゃんの串

香港でも揚げ立てで提供するじゃんじゃんの串

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 香港・灣仔の皇后大道東に3月17日、大阪・新世界発の串揚げ店「串かつ じゃんじゃん」(2/F, 100 Queen's Rd East, Wan Chai, HK Tel:2157-1408 )がソフトオープンした。

心地よい雰囲気を醸す店内の様子

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 海外初進出となるフランチャイズ店舗の同店。香港に同ブランドを持ち込み、オープンさせた店主のKevin Shih(石健華)さんは、大阪に旅行をした際に串揚げの魅力に引かれ、いくつかの串揚げ店を食べ歩いた中で「串かつ じゃんじゃん」に惚れ込み、自ら出店のアプローチをしたという。

 「今がまさに串揚げ店出店のタイミング」と話すKevinさん。香港市場では、串焼きが7年前から、豚カツや天ぷらはここ5年で市民権を得ている。「串揚げ店もスタートのタイミングが重要で、ランチやディナーの需要があることから灣仔を選んだ」とも。

 席数は、調理場が見えるL字型のカウンター席とグループで利用しやすい座敷席を合わせて約35席。「店内に目が行き届き、客とのちょうどよい距離感を考えた」とKevinさん。

 串揚げの決め手となるソースとパン粉は大阪の店舗と同じ物を使い、日本の各店舗がオリジナルメニューを展開するのにならい、香港店でもオリジナルメニューを並べる。

 メニューラインアップは、牛(25香港ドル)、豚(24香港ドル)、ささみしそ巻(24香港ドル)をはじめ、シイタケ(22香港ドル)、チーズ(21香港ドル)、変わり種として「半熟煮卵」(22香港ドル)、アイスケーキ(26香港ドル)なども用意。香港では選択の間口を広くするため串焼きもメニューに並ぶ。

 調理全般の指導に当たるHASSIN社の猜山(あべやま)英樹さんによると、香港オリジナルメニューとして、Kevinさんの「カレーライスを串揚げにしたい」というアイデアに応えるため、ドロッとしたカレーに近い食感を実現させようと冷凍も組み合わせた、手間の掛かる1串を開発したという。

 一つ一つの食材に妥協を許さない姿勢を示すKevinさんは、キスは大きめの物を扱いたいと築地から取り寄せた物を使い、アスパラガスは「香港で高級とされるホワイトアスパラガスは串揚げには合わない」と食感を確かめながら種類を決めるなど、現在21種類の串揚げを取りそろえる。

 香港では市民のニーズに合わせ、食材は大きめで肉などは四角く切り、衣は少なめにするなどの調整をしている。本場大阪と同じ味を実現するために幾度となくテストをする中で、猜山さんとKevinさんは「油も違ったが、水質が圧倒的に違うことに気付いた」という。水のコントロールが難しいため、日本と同じ軟水にする機械を店内に設置する。

 だし巻き卵(45香港ドル)は一つ作るのに30分かかるが、オーダーが入ってから作ることにこだわり、妥協ない一品に仕上げる。ほかにも静岡県産トマトや、ダイコン、山芋などさっぱりとしたサイドメニューも用意する。4月末からランチも始める予定という。

 猜山さんは「日本でも季節ごとにメニューを展開するように、春はホタルイカや菜の花など四季を楽しめるメニューも出していきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は18時~23時。

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