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クレイジーケンバンドが新アルバム「香港的士」 MVも香港ロケ

クレイジーケンバンド「香港的士」初回限定版

クレイジーケンバンド「香港的士」初回限定版

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 クレイジーケンバンドを率いる横山剣さんデビュー35周年記念アルバム「香港的士」が8月3日、発売された。

香港のネオンが光る夜景をバックに

 タイトルにもなったアルバム表題曲「香港タクシー」をテーマに作られたミュージックビデオ(以下MV)は6月の初旬、香港で実際に撮影されたもの。同作品は剣さんを中心に、香港というロケーション、楽曲、コンピュータグラフィックの融合のバランス感を意識し、郷愁と近未来が合わさった不思議な時空間が描かれている作品に仕上げられた。

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 MVは、灣仔、北角、旺角を中心に、タクシーの中、ネオン街、スターフェリーをはじめ、ナイトシーンまで、香港を象徴する要素で構成。香港をモチーフにする場合、俯瞰(ふかん)した夜景の美しさに主眼を置く作品が多い中、映像は「喧噪(けんそう)感あふれる香港」に焦点を当て、街中に突き出した違法看板や一般人の日常の食卓を支える街市など、街からにじみ出る香港の要素をタクシーの速度で魅せる作品に仕上げている。

 撮影当日はゲリラ撮影だった部分もあり路上には多くの人が集まった。同作の仕上がりについて、剣さんは「時間というものははかないもの。しかし、そのはかなさを感じる間もないほどのスピードで 瞬間、瞬間を突っ走る香港のバイタリティーを感じてもらえる映像だと思う」と話し、「個人的には CKB の全 MV のベスト3に入るかも。多謝」と広東語のあいさつを交えてコメントする。

 MVを監督した木村和史さんは「撮影日は全て雨予報。しかし剣さんが現場に訪れると途端に雨はやみ撮影日和に。そんな神がかった撮影の中、香港の熱帯夜がスタッフ全員の士気を上げ、剣さんの魅力を、さらに引き出す撮影になった」と振り返った。

 剣さんは小学生のころ、学校をさぼり午後のテレビ映画「慕情」を見て画面に映る香港の風景 にくぎ付けになり、憧れの場所となり、数えきれないほど香港を訪ねた。剣さんは2004年、「香港グランプリ」という曲を発表しており、曲のイントロを広東語「ヤー、イー、サン 、セー」(広東語の1234)とカウントした作品があるなど、これまでにも「香港好き」であることを表現し、西洋文化とアジアが入り交じる混沌(こんとん)とした雰囲気に魅せられてきたという。自他ともに認める「香港 LOVERS」の剣さんが今回、香港まで恋い焦がれた男心を香港で描いた。

 香港について、剣さんは「ゴチゴチャしているのに妙に落ち着く、いや、ゴチゴチャしているから落ち着くのかもしれないが、とにかく僕の理想がそこにあるという感じ」と話し、香港滞在中の食事もその国のソウルフードを食べるのではなく、初日は「和牛焼肉純」で今香港人が注目する日本の和牛を、2日目はカジュアルなイタリアン「Al Dente」を楽しむなど、日々香港に生活している人と同じ目線をリクエスト。撮影中にも訪れ、ワクワクするという灣仔にも出掛けるなど、撮影の合間にも今の香港を感じようと街に繰り出していた。

 同アルバムは、剣さんにとって作家デビューとしても35周年。過去にさまざまなアーティストに提供をした楽曲をクレイジーケンバンドとしてセルフ・カバーした楽曲をメインに、クレイジーケンバンドの最新曲も盛り込んだ。2017年にクレイジーケンバンド結成20周年、2018年クレイジーケンバンド デビュー20周年控えた同作は、剣さんが過去に所属したクールスR.C.、ダックテイルズ時代の楽曲も新たに収録したアルバムに仕上がっている。