銅鑼湾(Causeway Bay)にある大型ショッピングモールの時代広場(Times Square)にある屋外施設の露天広場(Open Piazza)で現在、「白色聖誕節(White Christmas)」と題し、実際の雪に触れることができるイベントが開催されている。
亜熱帯に属する香港では雪が降らず、ホワイトクリスマスへの憧れは大きく、冬のシーズンは雪を目的に海外旅行をする人も多い。同イベントはタイムズスクエアが特設の室内施設という利点を生かして香港人に雪の楽しさを知ってもらおうと企画したもので、施設の横には順番待ちをする人の列もできている。
時代広場のマネジメントは、1886年創業の老舗デベロッパー九龍倉集団(Wharf Holdings)。同社は尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の海港城(Harbour City)も運営している。ハーバーシティーでもクリスマスシーズン前の正面入り口は大規模なクリスマスデコレーションで有名で、タイムズスクエアを含め、同社は香港人の好みに合わせたイベントを開催するノウハウを持つ。
会場内には人工雪を敷き詰め、白熊やペンギンの像、アルペンスキーの競技で使われるような青と赤ポール、壁は雪の中の森などを描き、雪山の中にいるような雰囲気を作り出した。人工雪で雪だるまや雪玉を作ることができ、雪玉は会場に設置された的を目掛けて投げて遊べるようになっている。小さな上り坂も設け、雪国の子どもたちが手軽に遊ぶミニスキーを改造したようなスキー板で小さな坂を滑るようにして、雪に親しみのない人々や雪遊びが初めての子どもたちに体験を提供する。冬靴も会場が用意。場内ではクリスマスソングを流し、ライトを効果的に使ってホワイトクリスマスを演出する。
同モールは人工雪の製造に当たり、10年以上の経験を持つフランスの雪専門チームを招聘(しょうへい)。同チームとしてアジアでは初めて人工雪を降らせた。気温7度程度でも溶けにくい特殊な雪を使用している。
12月24日・25日には同会場でカンフーダンスや竹馬に乗ってピエロなどに扮(ふん)する「スティルツ・ウォーカー」、クリスマスダンスなどが行われる(14時~20時)。25日はサンタクロースも登場する予定(14時~17時)。
同モールの2階アトリウムには、イラストレーターのおがわこうへいさんが制作した巨大な雪だるまが吹き抜けを利用して天井からつるされている。両脇にはクリスマスプレゼントを抱え、たくさんの風船によって空に浮かんでいるような演出を楽しむことができる。
開場時間は10時~22時。入場無料。来年1月1日まで。