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香港に「Chicken Egg Boy」 新しいストリートスナック販売

「鶏蛋仔」と「菠蘿包」を組み合わせた新ストリートスナックを販売する「Chicken Egg Boy」が上環にオープン

「鶏蛋仔」と「菠蘿包」を組み合わせた新ストリートスナックを販売する「Chicken Egg Boy」が上環にオープン

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 香港のエッグワッフル「鶏蛋仔」と香港式メロンパン「菠蘿包」という、地元で愛されているストリートスナックを組み合わせた新ストリートスナックを販売する「Chicken Egg Boy」(Shop 02, G/F, Nam Wo Hong Building, 148 Wing Lok Street, Sheung Wan, Hong Kong)が4月15日、上環の永楽街にオープンした。

店内の壁に描かれたグラフィティデザイン、カフェでありながらストリート感を強めに打ち出す

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 連日、30分以上の行列ができている同店。香港の恵まれない人々を支援するため、売り上げから人件費や家賃、材料費等の経費を除いた金額を、香港を拠点とする非営利慈善団体「許善慈善基金」を通じて地元に寄付している。

 店内の壁に描かれた、キャップをかぶるなどストリートファッションを身に着けた鶏のアニメキャラクターは障害者が描いたもの。グラフィティデザインは入り口の階段から始まり、カフェの内部にまで装飾。ライオンロック、ピーク、尖沙咀の時計台など香港のランドマークも多く取り入れ、ストリート感を強めに打ち出す。香港の要素を取り入れたインテリアデザインに、ネオンを加えたフォトペースもある。

 同プロジェクトを起案し、指揮を執る劉斯惠さんは、もともと「チャリティーで何ができるか」というところから「新しい鶏蛋仔を思いついた」と言う。香港にはチャリティー文化はもともと根付いているが、チャリティーを実現するために実ビジネスを運営するケースもある。香港では、慈善活動が単なる寄付にとどまらず、実際のビジネス運営を通じて持続可能な形で社会貢献を行うケースが増えている。「チャリティーであっても、質などには妥協したくなかったし、それが香港の伝統文化を残すことにつながるという点も大事にした。私はサイエンスとアートが好きで、家でも何度も何度も試作した」と出店の経緯を説明する。

 「Q版菠蘿包口味鶏蛋仔」(59香港ドル)が看板商品で、「一番人気」だという。オリジナルの鶏蛋仔と同様、指定の型に卵液をたらした後、パンのサクサクの表面にあたる甘いクッキー生地「菠蘿皮」を30枚載せ、さらに焼くという工程で、手間がかかるが「これまでにない食感が楽しめる」という。

 ほかに、ソーセージ「腸蛋包」や、ランチョンミート「餐蛋治」の鶏蛋仔(同39香港ドル)などもある。ハムやコンビーフなども含め5つの具材の組み合わせから2種類(39香港ドル)、3種類(44香港ドル)、4種類を選ぶことができるメニューも用意した。

 ドリンク類にも力を入れ、香港式ミルクティー(ホット=25ドル、アイス=27香港ドル)のほか、レモンティーやラテ(同=39ドル、同=41香港ドル)、エスプレッソ(32香港ドル)なども提供する。

 劉さんは「当店は香港の文化を大切にしながら、若者にビジネス経験の場を提供することが目的」と話す。「正社員も2人いるが、それ以外はボランティアで集めたスタッフもいる。特に最近は対面コミュニケーションができない人も多く、社会に出るために、ここで経験を積んでほしい」とも。「AIが浸透する中、対面スキルを通じて創造する力を育てたい。まずはこの店を成功させたい。チャリティーを通じて香港社会や恵まれない人に還元していきたい」と意気込む。

 営業時間は12時~20時。日曜定休。

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