
米シカゴ発のクラフトビール「Goose Island(グースアイランド)」が5月8日、香港・中環の擺花街に香港初となるタップルーム「Goose Island Taproom」(Shop 1, G/F, 8 Lyndhurst Terrace, Central)をオープンした。
12種類の自社ビールを試せるセット「Beer Flight」も用意
1988年創業のグースアイランドは、創業者のジョン・ホールさんが「ヨーロッパやイギリスを旅した際に飲んだビールの味をアメリカにも広めたい」との思いから立ち上げたクラフトビールブランド。ブランド名は、シカゴ川の湾曲部に浮かび、地元ではかつて渡り鳥のガチョウが集まっていたといわれている人工島「グースアイランド」に由来し、シカゴの人々に親しまれてきた場所を象徴している。アメリカや中国、韓国など、これまで世界で25店舗以上のタップルームを展開してきた。
香港への出店について、ブランドオペレーションマネジャーのKenny Lee(ケニー・リー)さんは「香港のクラフトビール市場はグレーターベイエリアの中でも比較的成熟している。ブランドが世界でさらなる拡大をしていく上で、香港への出店は重要なマイルストーンになる」と話す。
内装はシカゴと同様、赤レンガの壁、木材、黒い鉄材などを基調とし、クラフト感を演出した。約45席を設けた店内中央には、ビールタップが並ぶビアカウンターを設置。壁面には「私たちは唯一無二のビールになる必要はない。ただ、あなたが飲む中で最高のビールでありたい」というブランドの理念を掲げたメッセージを描いた。
同ブランドは、ホップの香りと苦みが強いビールの種類「IPA(インディアペールエール)」に力を入れており、自社農場で栽培したホップを使う代表商品「Goose IPA」はアメリカのビール品評会「グレート・アメリカン・ビア・フェスティバル」で6度の受賞歴を持つ。同店では、これまでも香港で流通していた「Goose IPA」に加え、香港初登場のフレーバーもドラフトビールで用意。月替わり商品や限定醸造品などを含む自社ビール12種類と、ゲストビール4種類を常時提供する。ビールは全種類一律、78香港ドルとした。
さまざまな味のビールを一度に試すことができるよう、12種類の自社ビールを150ミリリットルずつ試せるセット「Beer Flight」(298香港ドル)も用意。ホップの香りや苦みが強いIPAだけでなく、昨年の「ワールド・ビア・アワード・チャイナ」で金賞を受賞したラガービール「Thirsty Goose」や、トロピカルフルーツのような香りが特徴の「Duck Duck Goose」など、飲み口の軽い商品も紹介し、幅広い客層へのアプローチを狙う。
フードメニューは香港オリジナルの構成とし、ビールに合うメニューをメインに据える。エビトーストを意味する「Fried Haa Do Si」(98香港ドル)や、ニンニクをふんだんに使った「Typhoon Shelter Chicken Wings」(88香港ドル)など、ローカルテイストを加えた香港ならではのメニューも提供する。
営業時間は12時~24時(金曜・土曜は翌2時まで)。