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福岡発「博多やりうどん」、海外初出店で香港進出 夜は居酒屋メニューも

香港に進出した「博多やりうどん」、槍に見立てた長さ32?のごぼう天が特徴の看板メニュー「博多槍烏冬」

香港に進出した「博多やりうどん」、槍に見立てた長さ32?のごぼう天が特徴の看板メニュー「博多槍烏冬」

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 西日本鉄道グループ会社の西鉄ストアが10月25日、尖沙咀の商業施設「Mira Place 1」にうどん専門店「博多やりうどん 香港」(Shop 228, Level 2, Mira Place One, 9 Kimberley Road, Tsim Sha Tsui, Hong Kong)をオープンした。海外1号店となり、香港の飲食企業「CL Group」がフランチャイズ展開する。

オープン初日のセレモニーの様子

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 「博多やりうどん」は1967年に西鉄北九州線折尾駅で創業し、福岡県内の駅構内を中心に「身近な博多うどん」として親しまれてきた。現在は、西鉄福岡駅や福岡空港など、福岡県内で3店舗を展開している。博多うどんは、コシの弱い麺や透き通っただしが特徴。同ブランドのだしは、長崎のあごだしをはじめ、鹿児島や熊本など九州産の素材を使い、毎日店内で仕込む点がこだわりだという。

 西鉄ストアは、福岡を拠点に百貨店・スーパー・飲食事業などを展開している。もともとは日本酒の輸出を目的に香港市場へアプローチしていたが、同社の飲食事業として「博多やりうどん」を紹介したところ、香港のパートナー企業が強い関心を示したことがきっかけで、今回の出店が決まった。夜はうどん居酒屋業態として営業し、当初の輸出目的だった日本酒も取り扱う。

 店内は、木の質感を生かした内装で統一し、壁面には木彫り調の装飾を並べる。和の雰囲気を演出したオープンな空間に42席を設けた。

 香港でも日本の店同様、店内でだしを毎日仕込み、日本と同じ麺やスープを提供することにこだわる。看板メニューは「博多槍烏冬(博多やりうどん)」(98香港ドル)。名前の通り、槍(やり)に見立てた長さ32センチのごぼう天と、杯に見立てた丸天をトッピングした。もう一つの人気メニュー「白カレーうどん」(98香港ドル)は、20種類以上のスパイスと野菜を煮込んだオリジナルカレーに、マッシュポテトと生クリームのホイップをのせた創作うどんで、今後、提供予定だという。

 新たに香港オリジナルのメニューも開発した。「豚香味天婦羅烏冬(豚の香味天うどん)」(98香港ドル)は、香港名物のチャーシューポークをアレンジしたメニュー。XO醤(じゃん)と辛味スパイスをだしと合わせた「中華風酸辣湯 海鮮丸子烏冬(酸辣湯うどん)」(98香港ドル)なども期間限定で用意する。

 ランチは、うどんと小鉢を合わせたセットメニューとして提供。ディナーは、ゴボウの唐揚げや明太子など、九州名物を取り入れたつまみメニューと福岡の日本酒を用意し、うどん居酒屋として利用できるようなメニュー構成とした。

 オープン初日のセレモニーには、日本から同社の久保田等社長と執行役員の平木貴之さんも参加。平木さんは「香港はさまざまな国から人が集まるアジアのハブ。香港での反応を踏まえ、中国やマカオ、タイなどアジア各地での展開も視野に入れている。そのためにも、まずは香港店を成功させ、日本のだし文化を世界に発信していきたい」と意気込む。最近は福岡の店へのインバウンド客の来店も増えていると言い、「香港でブランド認知を広めることで、福岡の店舗への来店につなげることも期待したい」と話す。

 営業時間は12時~24時。

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