日本で飲食店を多数手掛けるスプラウトグループ(神奈川県川崎市)は4月15日、香港・銅鑼湾(22/F., Circle Tower, 28 Tang Lung Street, Causeway Bay, HK TEL: 3904-3533)に「イカセンター(烏賊中心)」初の海外直営店をオープンする。
酸性・アルカリ性を一定に保ち、1杯ずつ袋に入れて日本から運ばれるイカ
イカセンターは新宿総本店をはじめとし、渋谷・神楽坂など都内・神奈川に10店舗を展開するイカを中心とした生け魚を提供する居酒屋。築地を通さず漁師から直接仕入れたものを社内のいけすに入れ、時間を空けず「鮮度」を最重視して提供するビジネスモデルを採用する。
イカにこだわり、日本各地で一本釣りされるヤリイカ、スルメイカ、アオリイカ、赤イカ、スミイカなど多種のイカを、それぞれの条件に合った形で仕入れる。国内は1日400杯、香港向けについては1日20~30杯を目標に、生育した土地の海水を使い特殊なビニール袋に1杯ずつ入れ膨らませて運ぶなど傷がつかないように運び店内の水槽に放つ。
店内は入り口付近にイカ専用の水槽を設置し、1000スクエアフィートに54席を用意。神楽坂イカセンターから責任者が香港に赴任し、イカを中心に各種の鮮魚を使った料理を提供する。活イカ造り(438香港ドル~698香港ドル)をはじめ、イカの塩辛(58香港ドル)、イカリングやイカの天ぷら、イカスミスパテゲィやイカと青菜のカルボナーラ(各98香港ドル)などのイカ料理のほか、兵庫室津のカキ蒸し(M=258香港ドル、L=358香港ドル)やズワイガニのサラダ(118香港ドル)など、海鮮をメーンに半分以上をオリジナルメニューで展開する。
同店オープンに際し来港した藤嶋健作社長は「魚はブランドでなく鮮度。漁港から都内各店、そして香港に運ぶのに、どれだけ時間を短縮できるかが勝負」と力を込める。「香港で成功できなかったら他の海外は難しい。日本好きな人が多く舌が肥えている人たちが多い場所で勝負したかった」とも。香港出店に関しての初期投資は約1,500万円。同業態で1~2年以内に3店舗程度の出店を目指す。
営業時間は18 時~24時。当面はディナー時のみ営業する。