香港国際空港をベースとする唯一のLCCである香港エクスプレス航空(UO)が4月10日、日本就航3路線目となる福岡-香港線を就航させた。使用機体はエアバスA320型機、1日1便で運航する。
これまで福岡と香港を結ぶ便は台北経由のキャセパシフィック航空(日本航空とコードシェア)と2010年以降復活したドラゴン航空が就航していたが、ここに香港エクスプレスが加わり、1日往復3便となる。今回就航する同航空の機体はドラゴン航空と同様のエアバスで168人乗り。
福岡県香港事務所の渡辺大輔所長によると、「これまでの香港から福岡への外国人旅行者数は飛行機の座席数に比例していた」といい、今回の新規参入により「2012年に約2万人、13年に約4万人だった数字を、今年は8万人程度まで伸ばすことができるのでは」と期待を込める。
同事務所は香港に拠点を持つ自治体として物産、教育関係などさまざまな観点からプロモーションを仕掛け、福岡の認知拡大と香港=福岡の交流発展に努めてきた。例えば、海産物を中心とした貿易については、朝3時に福岡で取れた魚が10時の貨物航空で14時過ぎに香港に到着し、18時頃のレストラン営業開始時間前に店に届く。こうした「新鮮さ」を売りにしたストーリーで、香港で認知度を高める活動を続けている。
昨年7月に開業し、現在でも待ち時間を要する福岡のラーメン店「一蘭」の好調もあり、「香港で福岡体験をした人が本場に行ってみたいと思わせるような情報提供を続けたい」と渡辺さん。
運航スケジュールは、香港13時5分発・福岡17時25分着、福岡18時発、香港20時25分着。運賃は片道920香港ドル~(燃油サーチャージ含む・諸税別)。就航前のキャンペーンでは片道380香港ドル、往復600香港ドルなどの特別価格を設定するほか、4月7日には10~14日福岡出発限定で片道 100円(約7.63香港ドル)、400席限定の同社過去最安値運賃を提示するなど、格安航空ならではのプロモーションも続けている。