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香港全18区の幸福度調査の結果発表 ●湾区が最も幸せな区に

香港の繁華街の幸福度は低め

香港の繁華街の幸福度は低め

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 香港忠僕事奉中心(Hong Kong Doulos Ministry Centre)と基督教聯合那打素社康服務(United Christian Nethersole Community Health Service)、Nice Talk輔導中心の3団体は7月7日、共同で香港人を対象に行った「全港及十八區市民的心靈健康快樂指數」というどれだけ幸せなのかを調査するアンケートを実施し、その結果を発表した。それによると香港全18区のうち最も高い数値を出したのが●湾区(Tsuen Wan District)で6.87だった。

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 国際連合は毎年3月の終わりに「世界幸福度ランキング」を発表している。2019年は156カ国・地域が対象となり、香港は76位とほぼ中間にランクインした。トップになったのはフィンランドで、25位に台湾が入り、日本は58位だった。人口約740万人が住む香港は18の区に分かれるが、「どの地区が幸せなのか?」ということを調べようというのが今回の調査の目的。

 調査は2019年4月27日~5月23日、街頭とインターネットで行った。対象は15歳~70歳の香港市民で、2016人から回答を得た。うち63%が女性。仕事の問題、家庭の問題、健康問題などの項目に、それぞれ0から10を付けて採点する。数値が高いほど、その問題に対して満足度が高いことを意味する。

 今回の平均値は6.39を記録した。地域別で最も高かったのは6.87を記録した●湾区だ。2位に元朗区(Yuen Long District)の6.69、3位は南区(Southern District)で6.61を記録している。以下、屯門区(Tuen Mun District)=6.54、大埔区(Tai Po District)=6.50、九龍城区(Kowloon City District)=6.48、沙田区(Sha Tin District)=6.47、中西区(Central and Western District) =6.44で、ここまでが平均値を上回る区だった。

 一方、葵葵区(Kwai Tsing District)=6.36、油尖旺区(Yau Tsim Mong District)=6.35、西貢区(Sai Kung District)=6.34、黄大仙区(Wong Tai Sin District)=6.27、東区(Eastern District)=6.24、観塘(Kwun Tong District)=6.24、北区(North District)=6.17、深水?区(Sham Shui Po District)=6.09、離島区(Islands District)=6.03となり、最下位が湾仔区(Wanchai District)で5.71となった。湾仔は唯一6点台を下回ってしまったほか、1つ上の離島区とのポイント差も、ほかと比べて大きかった。

 項目ごとに見ていくと(複数回答可)、過去12カ月で他人に相談するほど困った事案については、仕事関係=30%、家族問題=28%、問題無し=24%、健康問題=22%、精神面=20%などとなった。誰に相談したかは、親戚・友人・同僚=43%、自分で処理した=39%、家族=28%、弁護士、医者などの専門家=14%などとなっている。今後解決してほしい問題を3つ挙げると、トップになったのは香港らしく住宅問題で28%、次に医療サービス不足=26%、娯楽・公共施設不足=24%、衛生問題=22%などとなった。

 この調査後に逃亡犯条例のことが持ち上がったため、現在調査すれば数値が前後する可能性はあるが、それでも、普段の生活から香港人が何に問題を感じ、それが幸福感にふたをするのかが明らかになったと言えそうだ。 

●湾=草かんむりに全

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