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香港トラム、「2階建て車両保有台数世界一」でギネス認定 限定ストアも

ギネス世界記録に認定された香港トラム

ギネス世界記録に認定された香港トラム

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 香港トラムウェイズ社(Hongkong Tramways Limited)が運行中の2階建てトラムの車両保有数が165台で世界最多であることがギネス世界記録に認定され、7月30日、授賞式が行われた。ギネスブック掲載を記念し、太古坊の「Artists Tree」(ArtisTree, 1/F., Cambridge House, TaiKoo Place, Quarry Bay)には期間限定ショップを開設し、銅鑼湾にあるライカ旗艦店(12 Pak Sha Road, Causeway Bay)では記念写真展を開催している。

ポップアップショップも「香港トラムグリーン」を使って展開

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 2階建てのトラムは、イギリスのブラックプール・トラムやエジプトのアレキサンドリア・トラムなどがある。香港トラムウェイズは、乗客を運ぶ通常のトラムのほか、パーティー用のトラムなど合計165台の2階建ての路面電車を保有している。通称「叮叮(ディンディン)」と呼ばれ親しまれてきた。

 同社は1904年に創業し、2010年にトラムの経営権は九龍倉集團(The Wharf(Holdings))からフランス資本のVeolia社傘下の威立雅交通中國(Veolia Transport社)に移ったものの、117年間、香港島を東西に結ぶ庶民の足として1日約20万人が利用している。

 トラム自体が観光スポット的な役割も果たすほか、地下鉄が発達し港島線(Island Line)とほぼ並行して走るものの、ゆっくりと香港島を横断できることからも観光客にも人気で、香港のを象徴の一つにもなっている。新型コロナウイルスで現在、観光客は来られないものの、こうした観光的視点も評価された。

 22日まで期間限定のショップは、トラムの象徴的な色である緑を基調とした色使いで構成する。イベントに先立ち、世界基準の色見本を提供するアメリカのパントーン社(Pantone)がトラム車体の深い緑を「HK Tram Green(香港トラムグリーン)」として色見本に公式に採用すると発表したこともあり、ポップアップショップでは、数多くの香港トラムグリーンを配した空間に仕上げた。

 トラムの先頭や側面に掲げる「堅尼地城(Kennedy Town)」「上環(西港城)(Western Market)など目的地を示す看板を集めたものを壁一面に展示するなど工夫を凝らす。香港の3つの有名な書体を展示しているのも特徴の一つで、「最も美しく完全な書体」とされ、19世紀半ばに作られた「香港字」と呼ばれる書体、その後1970年代頃まで香港の看板に使われていた「香港北魏山水」、70年代~80年代の手描き看板によく見られた「李漢港楷」など、文字からも歴史の変遷をたどることができる。

 同店では76分の1と120分の1スケールのトラムの模型を販売しているが、76分の1サイズは限定500個で、一点一点に番号が付いた証書が付いている。地元香港企業とのコラボしたアイテムも数多く売られており、「CASETiFY」がスマートフォンのケースを、「Maskology」は香港トラムグリーンや香港トラム柄のマスク、「Cupping Room」は家で楽しめるドリップコーヒーを、香港トラム設立年を表す「1904年」と、今年を表す「2021年」の2つのフレーバーで販売する。ほかにも9日には、記念限定オクトパスカードコレクション(1000セット)を発売予定。営業時間は8時~22時。

 併せて銅鑼湾にあるライカの旗艦店では写真展開催。林曉敏(Hiuman Lam)さん、劉冠麟(Edas Wong)さん、 ?建榮(Colin Lau)さんの3人がライカのカメラを使って撮影したトラム本体の写真、車体を塗装する人や整備をする人、トラムに乗った親子の姿など、トラムをテーマにした15枚の写真を展示している。営業時間は8時~22時。無料。11月4日まで。

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