食べる

中華料理「胡同」が近隣ビルの屋上階に移転   メニューも刷新、香港の景色を一望

大きな窓を並べ、目の前にビクトリアハーバーを臨む景色

大きな窓を並べ、目の前にビクトリアハーバーを臨む景色

  • 29

  •  

 中国北部料理を提供する「胡同(Hutong)」が11月18日、尖沙咀のH Zentre(18F HZentre, 15 Middle Road, Tsim Sha Tsui, Hong Kong Tel: 3428 8342)に移転オープンした。経営はAqua Restaurant Groupで、デザインは創業者であるデイビッド・ユェン(David Yeo)さんが手掛ける。

ダイニングルームまでの通路には赤のランタンが並ぶ

[広告]

 尖沙咀のザ・ペニンシュラホテルとシェラトンホテルに隣接する中間道(ミドルロード)にあり、この建物の最上階を占める。エレベーターを下りると、青と薄紫色の照明に照らされた手彫りの木製パネルやドア、赤く光るシルクのランタンが輝くウオール、願い事を込める伝統的なウイッシングツリーなどが置かれたスペースがあり、古い北京の世界感を作り出している。胡同は、北京で失われつつある、伝統的な中庭を持つ家が並ぶ路地に由来して名付けられた。

 同店は香港進出後、ロンドン、ニューヨーク、マイアミ、ドバイのランドマークにも進出しているが、それぞれの場所に合わせた特徴的なデザインを持ち、共通する中華料理と、その場所のためだけに開発した料理を融合させた料理を提供する。

 紫禁城(故宮)にあるような色とりどりのシルクのタッセルが付いた手作りのランタンを飾り、「北京の古き良き時代の雰囲気に思いをはせ、従来愛してもらった胡同のエッセンスを表現したいと考えた」という。これまで18年間、香港人に愛されてきたが、今回のリニューアルには現代的な要素も加え、辛さのある料理も一新した。

 手彫りの木製スクリーンまで備えた豪華なプライベート・ダイニング・ルームがあるのに加え、伝統的な漢方薬の引き出しを備えた新しい薬店スタイルのバーがあり、月の門のように仕立てられたエリアから、屋外につながるムーンテラスも設けた。ここから、九龍側のパノラマの景色を望むことができる。多くのランタンが並ぶ小路から出るとダイニングルームに入ることができるが、ここには雲南省の伝統的な茶磚(ちゃせん)で作られた長い壁を据えた。バーエリアの天井には、陝西省の伝統的な家庭で使われていた清王朝時代のアンティークの木製天蓋(てんがい)を取り付けている。清朝様式の家具や木製の屏風、龍をモチーフにした石の床タイルなどは全て同店のために中国の職人が丁寧に手作りしたもので、失われつつある中国の伝統的な工芸品を表現しているという。

 料理については、油やMSGを使わず、現代の味覚に合わせた中華を提供する。カリカリに焼いたソフトシェルクラブを四川風赤唐辛子で和えた「大紅燈籠高高掛」(468香港ドル)や、四川風ロブスターを唐辛子黒豆、乾燥ニンニクと一緒に中華鍋で炒めた「川式香辣爆炒龍蝦」(2288香港ドル)、炎で演出する燃える北京ダック「火●胡椒片皮鴨」(ハーフ438香港ドル、ホール868香港ドル)などの定番メニューに加え、点心も含めランチ・ディナー共に新しいメニューも提供する。

 点心は炭火で焼いた黒い餅の中に、豚肉と魚介類を入れた「竹炭魚香鹹水角」、牛筋の小籠包「清湯●湯包」や麻辣味の「麻辣凰尾蝦餃」なども。ほかにも、和牛と紫キャベツのマリネを詰めた「椒香和牛巻」(228香港ドル)や、ガーリック味の帆立貝柱のソテー「蒜味麻香帶子」(238香港ドル)などの新メニューも登場した。

 同店はカクテルにも力を入れる。カクテルは季節ごとに変わるが、定番のカクテルは一年を通じて提供する。バニラウオッカ、ライチリキュール、四川唐辛子蜂蜜、ルビーレッドグレープフルーツで作ったシグネチャーカクテル「Comfortably Numb」は、グラスの縁に乾燥した四川唐辛子をちりばめた。中国のボタニカルやハーブの影響を受けた新しいものも用意する。

 営業時間は、ランチ・ブランチ(土曜・日曜)=12時~15時、ディナー=18時~24時。

 ●=火へんに陷のつくり、●=月へんに南。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース