暮らす・働く

香港政府、一部前倒しで防疫対策をさらに緩和 ビーチ・プール・バーなども再開へ

段階的に緩和が予定されていたコロナ措置を前倒しで実施

段階的に緩和が予定されていたコロナ措置を前倒しで実施

  • 7

  •  

 林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官は5月3日、新型コロナウイルス対策について発表した。基本的にはこれまでの第1弾を踏襲するが、第2弾で実施する予定の措置のいくつかを5日から前倒しで行う。ビーチやスイミングプールの再開などが含まれる。第2弾については5月19日から行うことも発表した。

[広告]

 香港は5日現在、検査による陽性反応を示した人は120万5396人、最終確定した累計感染者は33万982人、死亡者は9328人となっている。新規感染者は313人、うち22人は海外からの輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が664万3094人(91.3%)、2回目も終えた人は617万1188人(84.8%)となっている。3回目の接種回数は325万818回(48%)、4回めの接種回数は6万9590回だ。

 中国本土のゼロコロナ政策に合わせて香港政府も同じ政策を行ってきたが、オミクロン株の特性を踏まえてウィズコロナへのシフトを香港市民からも海外企業などからも求められてきたことのほか、上海の感染爆発によりゼロコロナ政策を堅持する意味合いが薄れたことから、香港政府は事実上、ウィズコロナにシフトしていた。

 3月21日に3段階に分けてシフトしていくことを発表したが、現在は第1弾を実施中。おおむね2週間ごとに新型コロナ政策を区切って実施しているが、現行措置は5月4日に期限を迎えることから、5月5日~18日の対策を発表した。

 基本的にはこれまでの政策を維持していくが、次の4つについては第2段階で実施する措置を前倒しする。1つ目はレストランの1卓当たりの人数で、これまでは4人だったが8人に緩和する。2つ目は、スケートリンクは収容人数を50%まで認める。3つ目は、バスケットボールコートやテニスコートなどの屋外のスポーツ施設で、プレー中のマスク着用義務を撤廃する。4つ目はスイミングプールやビーチなどの再開を認め、屋内プールは収容人数の50%までで、1グループ当たり最大で4人とする。

 緩和第2弾については新型コロナウイルスが大きく再拡大しなければ5月19日より実施することを併せて発表し、その詳細も明らかになった。期間は6月1日まで。これまで一時休業していた、バー・パブ、浴室、パーティールーム、ナイトクラブ、カラオケ、麻雀、クルーズ船が再開可能となり、一時休業しなければならない業種は無くなった。

 レストランにおいては、前倒しした1卓当たり8人のほか、営業時間は23時59分まで、宴会の上限人数を20人から一気に120人とする。バー・パブは朝5時~翌1時59で、収容人数は75%、1卓当たりの上限は4人、テーブルの間隔も十分に空ける必要がある。

 サウナやスパなどの営業時間はバー・パブと同じ5時~翌1時59分とし、入浴時のマスク着用義務を免除するほか、最低1日1回は施設の消毒作業を行わなければならない。フィットネスセンターは1グループ当たりの人数は4人から8人に緩和し、十分な換気を行う必要がある。

 アミューズメント施設(ビリヤード場、ボウリング場、アイスリンク場)において、1グループ当たりの最大人数は4人から8人に、収容人数は50%から85%に緩和する。公共娯楽施設(映画館、コンサートホール、博物館、テーマパークなど)も1グループ当たりの最大人数は4人から8人となり、収容人数の85%まで入場を認められるほか、映画館での飲食も認められることになった。

 パーティールームとカラオケ、麻雀は、営業時間は5時~翌1時59分で、1部屋当たりは最大8人で、収容人数は75%。客が利用し終わった後、消毒作業をしなければならない。ナイトクラブの営業時間は5時~翌1時59分で、1卓当たり最大4人、収容人数は75%だが、消毒義務は適用されない。クルーズ船も収容人数の75%など、いくつかの細かいルールが規定されている。

 第2弾では、依然として営業時間や収容人数など細かな制限があるものの、それほど大きな障害となるほどではないため、比較的ストレスなく施設を利用できる状況になりそうだ。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース